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日立システムズ、SOC業務をプロセスマイニングで標準化、月間の手戻りが30件から9件に改善

2023年5月11日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立システムズは、顧客向けシステム運用基盤のセキュリティ維持を担うSOC(セキュリティオペレーションセンター)において、SOC業務の実態を把握して業務オペレーションを標準化することを目的に、プロセスマイニングを導入した。2022年3月から利用している。成果として、手戻りの件数が30件/月から9件/月に改善し、インシデント対応時間が1日あたり33分間減った。プロセスマイニングソフトウェア「Celonis EMS」を提供するCelonisが2023年5月11日に発表した。

 日立システムズは、顧客向けシステム運用基盤のセキュリティ維持を担うSOC(セキュリティオペレーションセンター)において、SOC業務の実態を把握して業務オペレーションを標準化することを目的に、プロセスマイニングを導入した。2022年3月から利用している。

 同社はこれまでも、他の業務でプロセスマイニングツールのCelonis EMSを活用してきた。最初の導入は2019年で、販売系システム(SAP S/4HANA)や、保守部門のフィールド系システム(自社スクラッチ開発)などの業務プロセスを可視化・分析してきた。

 2021年、顧客向けのシステム運用基盤(顧客に提供するサービスのうち、日立システムズが運用管理を担当するサービス基盤)のセキュリティ強化を目的にSOCを立ち上げた。この上で、SOCのインシデント対応管理システムをServiceNowで構築した。

 インシデント対応管理システム稼働後の早い段階で同社は「オペレーションの標準化と均一化が重要」と考えた。これを受けて、3カ月間(2022年1月から3月まで)のインシデント対応管理業務データを対象に、2022年4月から約3カ月かけて業務プロセスの可視化・分析を進めた。

 プロセスマイニングによる分析結果に基づき、運用手順やシステムの改善策を検討した。2022年7月には、改善策を適用した業務プロセスへと切り替えた。同年11月以降、改善後の状況を改めて分析し、さらなる改善策の検討に着手している。

 2023年5月現在、最初の改善サイクルを回したことによって、手戻りの件数が30件/月から9件/月に改善した。これにより、インシデント対応に要する時間が、1日あたり33分間減った。さらに、設計業務プロセスに対して実態の業務がどの程度適合しているかを確認したところ、当初の75%から90%へと向上した。

 ほかの効果として、個人別のインシデント対応時間と対応内容を可視化することで、業務品質に対するメンバーの意識が高まった。メンバーからも「気づいていなかった改善ポイントが見えるようになった」、「プロセスの見直しやシステム改善、業務ルール改訂など、取るべき手段を適切に選択できた」といった意見が挙がった。

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