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日大文理学部、学生へのメンタリングにAIを適用、問いかけの方法や手順を形式知化

2023年5月18日(木)IT Leaders編集部

日本大学文理学部次世代社会研究センター(RINGS)は2023年5月17日、同大学文理学部の学生を対象とした1on1ミーティングにAIを適用する検証を開始した。NECソリューションイノベータと共に実施する。教員や学生が担うメンターの一部を、AIを用いたシステムで代替する。メンタリングの支援効果を確認し、AIによるメンターの代替が、どの程度可能かを検証する。

 日本大学文理学部次世代社会研究センター(RINGS:Research Institute for Next Generation Society)は、文理学部の学生を対象とした1on1ミーティングにAIを適用する。教員や学生が担うメンターの一部を、AIを用いたシステムで代替する。NECソリューションイノベータとともに、2023年5月17日付で検証を開始した(図1)。

画面1:システムを利用してメンタリングを受けるユーザー(相談者)の画面(出典:NECソリューションイノベータ)
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 検証にあたっては、メンタリング指導者の専門的なスキルやノウハウを参考に、メンタリング指導者の問いかけフレーズを設計し、学生への問いかけをAIを用いてシステム化した。問いかけには効果的な順序があることを発見し、これをシステムに実装することで、問いかけを自動化した。

 目的は、メンタリングの支援効果を確認し、AIによるメンターの代替が、どの程度可能かを検証すること。AIとの対話により、相談者が自らの考えを深められたかどうか、システムへの抵抗感、UXの効果などを測る。人によるメンタリングと比較し、システムの特徴を明らかにする。

 協力を得られた1~4年生30人程度を対象とする。学生のPCからWebシステムにアクセスして利用する。自宅などから使うことを想定している。参加した学生に対して実施するアンケートから効果などを検証する。

 「近年の教育において、本当にやりたいことを見つけ、それに向かって計画を立てることを目的とした探究教育が重要視されている。一方、探究教育のためには教員が学生一人ひとりと時間をかけて向き合い、その学生にあった教育を行っていくためのメンタリングが必要になっている」(RINGS)

 RINGSによると、メンタリングに必要となる時間は膨大で、教員の負荷が高いという。学生も、都合の良い時に相談しづらく、適切なタイミングで1on1ミーティングでのメンタリングが実施しにくい課題がある。これを解決するため、メンタリングの事例を収集し、問いかけの方法や手順を形式知化し、AIシステムとして実装した。

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