Googleサービスに生成AI機能を付加する「Duet AI」、データ分析SQLの自動生成が可能に

Duet AI in BigQueryやDuet AI in Lookerなどをプレビューリリースへ

2023年9月1日(金)日川佳三（IT Leaders編集部）

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グーグル・クラウド・ジャパンは2023年8月31日、米Google Cloud主催のプライベートイベント「Google Cloud Next '23」（米国時間8月29日～31日）での主な発表内容について紹介した。Googleサービスに生成AI機能を付加する「Duet AI」のバリエーションを広げ、データ分析のSQLクエリーを自動生成する「Duet AI in BigQuery」などをプレビュー機能として今後リリースする。また、ITインフラでは、AIの処理性能を高めるGPUインスタンスやAI処理に特化したTPU（Tensor Processing Unit）の新世代版をそれぞれ発表した。

　グーグル・クラウド・ジャパンは、米Google Cloud主催のプライベートイベント「Google Cloud Next '23」（米国時間2023年8月29日～31日）での主な発表内容を紹介した。

　Google Cloudは、自社開発アプリケーションなどにAI機能を組み込むための開発プラットフォームとして「Vertex AI」を提供している。これとは別のアプローチで、Google Workscpaceなどのサービス群に生成AI機能を付加してユーザーの操作や思考を補佐する「Duet AI」がある。今回の発表では、Duet AIのバリエーションを拡大している（関連記事：Googleサービスに生成AIを組み込む「Duet AI」がGoogle Workspaceに対応、文章作成やコーディングを支援）。

SQLクエリーを自動生成する「Duet AI in BigQuery」

　プレビュー機能として「Duet AI in BigQuery」を発表した。SQLクエリーをサポートするデータウェアハウス（DWH）である「BigQuery」の操作インタフェースに生成AIを組み込んでいる（図1）。

図1：BigQueryに生成AI機能を付加する「Duet AI in BigQuery」の概要（出典：グーグル・クラウド・ジャパン）
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　例えば、ユーザーがテーブルを指定し、BigQuery画面内のコメントやチャット入力で「最近1週間でどの苦情が多かったか、ランキングを作ってほしい」と指示すると、SQLクエリーを自動で生成してくれる。また、生成したSQLに対して「このクエリーはどのような分析をしているのか」などと聞くと、画面内で回答してくれる（画面1）。

画面1：「Duet AI in BigQuery」を使って生成したクエリーの内容を質問（出典：グーグル・クラウド・ジャパン）
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　また、BIフロントエンドの「Looker」にもDuet AIを組み込んで、プレビュー機能「Duet AI in Looker」として紹介した。生成したグラフに対し、対話ベースでブレイクダウン分析するといったことが可能になり、分析のための指標をマウスで選ぶような手間がいらなくなる。

　これらのほかにも、データベース移行時のコード変換に大規模言語モデルを活用する「Duet AI in Databases」および「Duet AI in DMS」をプレビュー機能として発表している。これらにより例えば、Oracle DatabaseをPostgreSQLに移行する際、手動で行っていたSQL（ストアドプロシージャ用のPL/SQLを含む）とスキーマの変換を自動化できるようになる（図2）。