[事例ニュース]

クラスメソッド、社内ヘルプデスクに生成AIを活用、Amazon Bedrock/Kendraを組み合わせて構築

約75%の利用者が「回答が役に立った」と評価

2023年10月4日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

クラスメソッドは2023年10月4日、社内の問い合わせ窓口に、生成AIを用いてチャットボットを構築したと発表した。ユーザーからの質問に対し、社内に点在する複数のドキュメントを参照して回答を作成する。チャットボットの回答に約75%の利用者が「役に立った」と評価している。

 クラスメソッドは、社内ヘルプデスクの窓口となるチャットボットを、生成AIを利用して構築した。社内コミュニケーションツールのSlackに問い合わせ・相談窓口とし、1次対応をチャットボットに代行させている(図1)。

図1:社内の問い合わせ窓口が抱える課題を、生成AIを活用したチャットボットで解決した(出典:クラスメソッド)
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 導入後20日間で、チャットボットに対する問い合わせは500件を超えたという。チャットボットの回答に約75%の利用者が「役に立った」と評価している。対人窓口への問い合わせ数は導入後に約3割減った。

 大規模言語モデル(LLM)にはAWSの生成AIプラットフォーム「Amazon Bedrock」を採用し、検索エンジンの「Amazon Kendra」を組み合わせてシステムを構築した(図2)。

 ユーザーからの質問に対し、社内に点在する複数のドキュメントを参照して回答を作成する仕組みをとる。既存のドキュメントを活用することで導入・運用コストを抑えており、情報のアップデートなども負担をかけずに実施可能である。

図2:問い合わせ窓口チャットボットシステムのアーキテクチャ(出典:クラスメソッド)
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 クラスメソッドは、生成AIを活用したチャットボットが大きく3つの課題を解決したとしている。

 1つ目は、どこに情報があるか分からないこと。これまで社内システムやポータル、ファイルサーバーなど保存先が多岐にわたるため、情報検索に時間がかかっていた。AIチャットボットが、社内の複数のシステムから情報を収集し一元管理することで情報検索の手間を減らした。

 2つ目は、問い合わせ対応に時間がかかること。これまでは、複数の社員からの似た質問に繰り返し対応する必要があった。AIチャットボットに社内ドキュメントを読み込ませた1次対応を集約することで対応の手間を軽減した。

 3つ目は、ドキュメントを読むより人に聞いた方が早いこと。手順書やドキュメントを準備しても、必要な情報を探すのに時間がかかるため、人に聞いた方が早かった。AIチャットボットが自然な会話で回答するので、ドキュメントを読んだり、回答を待ったりする必要がなくなった。

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クラスメソッド / チャットボット / 生成AI / AWS / Bedrock / Kendra

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