[市場動向]

全銀システム障害の原因はテーブル生成プログラムの不具合、新旧稼働環境の違いを吸収できず─NTTデータ

2023年11月6日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTデータグループとNTTデータは2023年11月6日、同年10月10日に全国銀行データ通信システム(全銀システム)で発生したシステム障害の原因について、現時点で判明していることを発表した。直接の原因は、金融機関名テーブルを生成するプログラムの不具合であると説明している。旧環境から新環境への移行にあたってシステムの稼働環境が変わり、生成プログラムを新環境向けにポーティングした際に環境の違いを吸収できていなかったという。まだ未確定だが、不具合は修正されたとして、一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)に報告済みという。

 NTTデータは、2023年10月10日に全国銀行データ通信システム(全銀システム)で発生したシステム障害の原因について、開発ベンダーの立場から説明会を開いた(写真1関連記事全銀ネットのシステム障害、発生から1日経過も復旧の目途立たず全銀ネットのシステム障害が復旧、他行宛の振込取引が通常利用可能に)。

 直接の原因は、金融機関名テーブルを生成するプログラムの不具合であると説明している。旧環境から新環境への移行にあたってシステムの稼働環境が変わり、生成プログラムを新環境向けにポーティングした際に環境の違いを吸収できていなかったという。まだ未確定だが不具合は修正されたとして、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)に報告済みという。

図1:旧環境から新環境への移行に伴う全銀システムの変更点(出典:NTTデータ)
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 図1は、システム移行にあたっての全銀システムに施した変更点である。各種テーブルやテーブルの定義情報とシステム構成が変更されている。各金融機関と全銀システムを結ぶ中継コンピュータ(RC)について、旧システム「RC17」では各金融機関側に置いていたが、新システム「RC23」では全銀センター側に集約している。システムのOSも32ビット版から64ビット版に変更されたという。

 図2は、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)が同年10月18日公表の「システム障害に係る対応状況について」の中で障害の原因を報告したときのものである。

 NTTデータは、この図にある「10行において、あらかじめめRCに設定されたテーブルをRCが参照する処理でエラーが発生しRCが異常終了した」の部分について、参照データが壊れていたことによってRCが異常終了したもので、金融機関名テーブルを生成するプログラムの不具合が直接の原因となったと説明した。中継コンピュータに展開する金融機関名テーブルと、金融機関名テーブルのインデックステーブルを作成する段階でインデックステーブルの一部が壊れ、それを中継コンピュータに展開してしまったという。

図2:全銀システムに発生したシステム障害の概要(出典:全国銀行資金決済ネットワーク)
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 NTTデータは、システムのOSが32ビットから64ビットに変わったことで、テーブル生成プログラムで対処が必要だったが、この部分に不具合があったとしている。「現在、報告した生成プログラムの不具合と修正内容について全銀ネットに確認してもらっている段階である。今後、時期は未定だが本番環境の生成プログラムを修正する予定である」(同社、関連記事脱メインフレーム大作戦、最初の一歩でつまずいた全銀システム)。

写真1:NTTデータグループ代表取締役社長兼CEOの本間洋氏(写真中央)、NTTデータ代表取締役社長の佐々木裕氏(写真左)、同社取締役副社長執行役員の鈴木正範氏(写真右)
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