[市場動向]

路側に設置したカメラ映像で自動運転を支援する「路車協調システム」の実証実験─NEC

2024年1月17日(水)IT Leaders編集部

NECは2024年1月16日、路側に設置したカメラ映像で自動運転を支援する「路車協調システム」の実証実験を同年1月中旬から2月下旬にかけて行うと発表した。全国5自治体(茨城県つくば市、群馬県渋川市、新潟県佐渡市、石川県小松市、鳥取県鳥取市)において約1カ月間実施する。公募で28自治体を採択しており、これらの実証実験も予定している。

 NECは、路側に設置したカメラ映像で自動運転を支援する「路車協調システム」の実証実験を同年1月中旬から2月下旬にかけて行うと発表した。全国5自治体(茨城県つくば市、群馬県渋川市、新潟県佐渡市、石川県小松市、鳥取県鳥取市)において約1カ月間実施する。

 国土交通省道路局の公募「自動運転実証調査事業と連携した路車協調システム実証実験」に基づいている。同公募では28自治体を採択しており、今後、今回の5自治体以外での実証も予定している。

図1:NECが想定する路車協調システムの基本構成(出典:NEC)
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 路車協調システムは、ローカル5G基地局とエッジコンピューティングを用いて、路側に設置した高精細な4Kカメラの映像をその場で分析する。取得した歩行者や自転車などの交通参加者、車両の位置・速度などの情報を、自動運転車両のタブレット端末に送信する(図1)。

 実証実験では、「死角が多い交差点での右折」や「すれ違いが困難なトンネル」など車載センサーのみでは道路状況の把握が困難なケースを想定し、路車協調システムの有用性と技術的な検証を行う。各自治体の実証コースのユースケースは以下のとおり。

  • 茨城県つくば市:大学構内で交通参加者の横断が多い道路での運転判断
  • 群馬県渋川市:鋭角な右折時や歩道のない曲線路での運転判断
  • 新潟県佐渡市:1車線のトンネル内での対向車とのすれ違いの回避
  • 石川県小松市:交通参加者や車両の往来が多い駅前ロータリーなどでの衝突回避支援
  • 鳥取県鳥取市:1車線の道路での対向車とのすれ違いの回避

 NECは、将来のレベル4自動運転の社会実装を見据え、路車協調システムによる道路全体の安全性・円滑性の向上を目指している。実証実験を通じて得られた知見を基に、政府が掲げる無人自動運転サービスを、2025年度までに50カ所程度、2027年度までに100カ所以上の地域で実現する目標を立てている。

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