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トライアルとNTT、小売業サプライチェーン管理にデジタルツインを適用する「DTC-SCM」を共同開発へ

2024年1月23日(火)IT Leaders編集部

スーパーセンター/ディスカウントストアチェーン「TRIAL」を運営するトライアルホールディングス(本社:福岡県福岡市)とNTTは2024年1月22日、小売業界のサプライチェーン管理(SCM)にデジタルツインを適用する「DTC-SCM」の共同開発で協定を締結した。メーカー、卸、小売のデータを融合させ、デジタルツインによって小売業界の店舗運営や物流の効率化、顧客価値の向上などを目指す。

 トライアルカンパニーを中核に、スーパーセンター/ディスカウントストアチェーン「TRIAL」の運営や小売店舗向けAI/IoTシステム開発などの事業を営むトライアルホールディングス。同社とNTTは、小売業界のサプライチェーン管理(SCM)にデジタルツインを適用するシステム「DTC-SCM(デジタルツインコンピューティング-サプライチェーンマネジメント)」を共同で開発する。

 トライアルの小売業界における知見、店舗、商品販売データなどと、NTTのデータサイエンス分野の知見と技術により協業する。デジタルツイン上でメーカー、卸、小売のデータを融合し分析することで、小売業界の店舗運営や物流の効率化、顧客価値の向上などの効果を目指す。

 トライアル店舗での実証実験に向けて両社は、2024年1月より以下の4つに関する共同検討と研究開発に着手している(図1)。

  1. 補充発注自動化:売場における欠品などによる機会ロスと廃棄ロスの削減
  2. 物流効率化
  3. プラノグラム(棚割最適化)
  4. 1to1マーケティング:NTTの大規模言語モデル「tsuzumi」の活用も目指す
図1:小売業界のサプライチェーン管理にデジタルツインを適用する「DTC-SCM」の開発・実装に向けた取り組みの概要(出典:トライアルホールディングス、NTT)
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 トライアルは以前より小売・流通業界の業務をIoTやAIで効率化する取り組みを行ってきた。惣菜の値段を自動で値下げするダイナミックプライシングシステムや、AIカメラによる売場状況把握/顧客行動解析システムなどを開発している(関連記事トライアルの小売業向けAI/IoT基盤プロジェクト「リアイル」、サントリーや日本ハムなどが参画AIで商品識別や購買行動分析、トライアルが明かす「リテールAIカメラ」開発の詳細

 一方のNTTは、傘下のNTTスマートデータサイエンスセンタにおいて各産業ドメイン(都市開発、小売、交通、電力、農業、ヘルスケアなど)にデジタルツインを適用している。「DTC(デジタルツインコンピューティング)ビジョンの下、異なる業界やステークホルダーごとにデジタルツインの予測AIを構築し連鎖(AI間連携)させることで、単一のデジタルツインでは実現できない価値を創造できる」(同社)としている。

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