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第一三共、MR営業支援システムをクラウドに移行、月次処理時間を35%短縮

3年間で1億円のコスト削減を見込む

2024年2月6日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

第一三共(本社:東京都中央区)は、社内6000人が活用する営業支援システムをクラウドに移行・刷新した。日本オラクルの「Oracle Exadata Database Service」と「Oracle Cloud VMware Solution」を導入し、医薬情報担当者(MR)が多忙な月末月初の処理時間を約35%短縮、3年間で1億円のTCO削減を見込んでいる。日本オラクルが2024年2月6日に発表した。

 第一三共は、社内6000人が活用する営業支援システムをクラウドに移行・刷新した。従来の営業支援システムは、医薬品卸から医療機関への医薬品納入実績管理を中心に16のシステムで構成し、オンプレミス環境で運用していた。例えば医薬品納入実績管理は、医薬情報担当者(MR)が医師や薬剤師に医薬品の安全性や適正使用のための情報を伝達する際に欠かせない。

 第一三共はシステムの刷新にあたって、業務要件変更にタイムリーに追従可能で、かつ月末月初処理の高負荷に耐えうるシステム性能と可用性を重視。また、売上管理や営業活動への影響を最小化すべく、システムダウンを回避して計画された期間内の移行完了、システム運用コストの削減をプロジェクトの要件に設定した。

 刷新プロジェクトは、日立医薬情報ソリューションズと日本オラクルのコンサルティング部門の支援の下、2022年8月に開始した。データベース専用機の「Oracle Exadata」をクラウドデータベース「Oracle Exadata Database Service」に、VMware仮想サーバー80台で稼働するアプリケーション基盤をクラウドのVMware仮想サーバープラットフォーム「Oracle Cloud VMware Solution」にそれぞれ移行した。

 SQL/データベース性能テストには「Oracle Real Application Testing(RAT)」を利用した。設計、インフラ環境の構築、データベースのバージョンアップ、データベースおよびアプリケーションの移行、検証などの工程を経て、2023年8月に新システムに切り替えた。

 クラウドへの移行によってシステムの性能が向上し、最も時間を要していた月末月初の処理時間を約35%短縮、システム運用者の待機時間も減った。最も重要な性能要件とした夜間バッチ処理は翌朝までに確実に終了し、常に最新の情報を業務に活用できるようになった。3年間で1億円のTCO削減を見込んでいる。

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