[事例ニュース]

人材派遣/BPOのフルキャスト、自治体の給付金申請管理システムをローコードで構築

余計な機能を省いたシンプル設計で教育コストも軽減

2024年2月29日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

人材派遣会社のフルキャスト(本社:東京都品川区)は、自治体向けの「給付金申請管理システム」をローコード開発ツールで構築した。スパイラルのローコード開発ツール「SPIRAL ver.1」を用いて、住民から届く給付金申請情報をWebで閲覧・更新できる管理システムを構築している。効果として、導入先自治体の給付金管理作業を効率化し、実務作業の教育コストの軽減を図れたとしている。スパイラルが2024年2月29日に発表した。

 人材派遣・業務請負、BPO事業など営むフルキャストは、自治体向けに提供している給付金申請管理のアウトソーシング事業において、システム上の課題を抱えていた。

 オフィスアプリケーション製品を使って申請データを管理していたが、性能と利便性に問題があり、複数人が同じタイミングでアクセスし、数万件に及ぶデータを処理する用途には耐えられない仕組みだったという。加えて、使い続けるうちにキャッシュが蓄積されることで処理が長引いたり、データの呼び出しに失敗したりといったトラブルが起こっていた。ときには10分以上もデータを呼び出せないこともあったという。

図1:フルキャストが開発した給付金申請管理システムの概要(出典:スパイラル)
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 給付金事業は比較的スケジュールがタイトで、今後、より大規模な自治体からの受注を想定すると、現状の仕組みで対応し続けることは難しいと判断。そこで、スパイラルのローコード開発ツール「SPIRAL ver.1」を用いて、住民から届く給付金申請情報をWebで閲覧・更新できる「給付金申請管理システム」の新規開発に取り組んだ(図1)。

 開発にあたっては、オペレーターが迷わず扱える操作性を念頭に、余計な機能は極力省いたシンプルなシステム設計を意識した。

 また、誤入金や二重振込などにつながる人為的ミスへの対策も施した。例えば、給付対象申請者のデータを書き出す際、どのような条件で出力しようとしているのかが分かるように、画面上にフィルタを表示するようにした。二重振込防止では、一度出力したデータは再度抽出できない仕組みにし、進捗のステータスをだれでも確認できるようにした。

 導入効果として、導入先自治体の給付金管理作業を効率化し、給付金の管理作業が滞りなくスムーズに進むシステムを構築できたとしている。また、分かりやすい、シンプルなシステムにしたことで、研修やマニュアルが不要になり、教育コストの軽減も図れたという。

 フルキャストは今後、取り組みの成果を他の給付金事業にも横展開する。また、ふるさと納税管理システムもローコードで構築する予定である。

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