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総合物流の山九、経理業務を「BlackLine」でデジタル化、グループ経営とリスク管理を強化

2024年4月10日(水)IT Leaders編集部

大手総合物流企業の山九(本社:東京都中央区)は、経理業務の生産性・正確性の向上を図り、グループの経営戦略を支える業務基盤として、ブラックラインの経理・決算管理クラウドサービス「BlackLine」を導入した。同社グループの経営基盤の強化とリスクマネジメント強化に向けて、経理業務のデジタル化を推進する。米BlackLine日本法人のブラックラインが2024年4月9日に発表した。

 山九(さんきゅう)は、物流・機工・構内操業支援を融合した事業を展開する総合物流企業である。プラントの企画段階から、設計・建設・重量物輸送・据付・試運転までのトータルサポートを提供している。

 人口構造の変化、地政学リスクの増大、気候変動、テクノロジーの進歩など、同社グループを取り巻く環境変化が著しい。現在の中期経営計画では、従来の業務や考え方を変革し、人の力を引き出すためのデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進やカーボンニュートラルへの対応などに臨んでいる。

 同社の経理財務部門においては、中期経営計画の基本戦略を支えるために経営基盤とリスクマネジメントの強化に取り組んでいる。安定した財務体質の確立と既存事業の収益強化に加え、海外事業の拡大や新規事業領域への進出などに限られたリソースで対処するため、業務生産性と正確性の向上が求められていたという(関連記事山九、言語の壁を越えた生産性向上や人材育成を目指して、海外拠点の作業マニュアルをデジタル刷新)。

 同部門は、こうした課題を解決するため、デジタル技術の活用による業務効率化と高付加価値業務へのリソースシフトが必須であると判断。2023年12月に、経理業務変革のための基盤として、ブラックラインの経理・決算管理クラウドサービス「BlackLine」の導入を決定した。2024年1月~4月に本社にタスク管理モジュールを導入し、同期末決算から運用を開始する。以下のような効果を見込んでいる。

業務プロセスの可視化
業務プロセスのリアルタイムの可視化による管理工数の削減と管理品質の向上
業務負荷の可視化による決算タスクの遅延防止と担当者間の負荷の平準化
業務手順やノウハウの可視化による属人化の解消
経理情報の一元化
業務に必要な情報へアクセスするコスト(工数・時間)の削減
Excelファイル等のバージョン管理のシステム化による最新のデータに基づいた経理処理の実現
ナレッジやノウハウの集積と共有による業務品質の向上
上記効果による経理業務の正確性の向上と迅速化
経理処理の自動化の準備
経理処理の自動化に向けた業務の整理と標準化の推進

 山九は今後、同基盤の導入モジュールや適用業務を拡張し、業務効率化を狙いとした経理処理の自動化を推進する。

 BlackLineは、経理業務プロセスの可視化・標準化・自動化・統制強化を支援する(図1)。ブラックラインによると、世界130カ国以上で約4400社の企業、38万5000超の利用者の実績がある。「決算業務を中心に、既存の会計システムなどがカバーしない手作業をデジタル化することで、経理担当者の業務を支援する。グループ全体の経理データをリアルタイムに可視化し、ガバナンス強化や経営の意思決定を迅速化する」(ブラックライン)。

図1:BlackLineを構成する6つのモジュール(出典:ブラックライン)
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