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2012年10月9日(火)

日本マイクロソフト
Hyper-Vの強化など仮想環境に最適化したWindows Serverの新版

日本マイクロソフトは2012年9月5日、サーバーOS「Microsoft Windows Server 2012」の提供を開始した。前版の2008 R2から追加/拡充した機能は約180に達する。その多くは大規模な仮想化環境の構築を想定して強化したものだ。

複数の仮想マシンを同時にライブマイグレーション

特に注目すべきは、ハイパーバイザ「Hyper-V 3.0」の強化である。

自身が管理するリソースの上限を上げ、論理プロセサ(プロセサコアやハイパースレッディングのスレッドに相当)は320基(従来比5倍)、メモリーは4TB(従来比4倍)となった。クラスタ構成を採った場合、最大で4000台の仮想マシンを同時実行できる。

仮想マシン1台あたりに割り振るリソースも強化。プロセサ(特に仮想プロセサと呼ぶ)は64基、メモリーは1TBである(表1)。これはヴイエムウェアのvSphere 5.1 Enterprise Plusと同等の水準となる。

これらはすべて、性能要件の厳しいシステムでも、仮想環境で実行できるようにするための施策だ。

運用面の機能強化も見逃せない。例えば、ライブマイグレーション機能。最新版では、複数の仮想マシンを同時に他の物理マシンへ移動できるようにした。単一マシンのみを対象とした旧バージョンと比較して、迅速な障害対応が可能になる。「旧バージョンで、5台の仮想マシンをライブマイグレーションさせるには80秒程度掛かかったが、最新版では約30秒まで短縮できるようになった」(業務執行役員 サーバープラットフォームビジネス本部 本部長 梅田成二氏)。

さらに、新機能「Hyper-Vレプリカ」を追加した。これは、稼働中の仮想マシンをネットワーク経由で、他のハイパーバイザ上に非同期に複製するもの。LANやWANを介して、本番環境の仮想マシンを数分おきに遠隔地のデータセンターにコピーしておけば、障害が発生した際にフェイルオーバーして、ダウンタイムを最小化させることができる。ハードウェアのクラスタリングを必要とせず、管理ソフト「System Center」がなくても利用できるため、中小企業などでも比較的手軽に利用できる点が特徴だ。

ストレージやネットワークの仮想化機能も強化

Windows Server 2012で強化したのは、サーバー仮想化だけではない。データハンドリングの面では、容量が異なる複数の物理ディスクを束ね、リソースプールを作成するストレージ仮想化機能を追加した。リソースプールの容量を実際よりも大きく見せかけるシンプロビジョニング機能や、重複するデータブロックを排除して、ストレージ容量を効率的に使用する重複排除機能なども実装している。

ネットワーク機能の強化も積極的だ。クラウドとオンプレミスを組み合わせることを想定した「Windows Azure 仮想ネットワーク」もその1つ。Windows Azureのサービスと、社内のデータベースなどを連携させるなど、両者があたかも同一のネットワークにあるかのように利用できる。

機能の違いにより4つのエディションを用意する。「Datacenter」と「Stan-dard」は機能が同じだが、利用できる仮想マシン数が前者は無制限で後者は2つまでとなる。小規模向けの「Essentials」と「Foundation」は仮想化向けの機能を備えず、Essentialsは最大ユーザー数が25人、Foundationは15人まで。価格(税込)はData-centerが1プロセサあたり92万5000円など。(折川)

表1 Hyper-Vの機能比較
表1 Hyper-Vの機能比較
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