[調査・レポート]

会津若松は”スマートシティ”の先頭ランナーになるか?

2013年10月2日(水)田口 潤(IT Leaders編集部)

ここ数年、よく聞く言葉の1つになったスマートシティ。しかし具体像が見えにくいのも事実だ。その中で注目されるのが、会津若松市の取り組み。蘭アムステルダム市と提携するなど、スマート化への道をひた走っている。

 
 

 会津若松市とアムステルダム、スマートシティで連携ーー。

 9月24日付けの日本経済新聞夕刊が報じたニュースだ。要約すると「福島県会津若松市は24日、オランダ・アムステルダム経済委員会と提携したと発表した。両市がスマートシティに関する実証実験で得たデータを共有し、家庭や地域で効率よくエネルギーを使う手法を確立する。さらにHEMS(ホームエネルギー管理システム)やCEMS(都市エネルギー管理システム)に関する技術の国際標準化につなげる。両地域の実験に参加しているアクセンチュアが提携を支援する」といった内容である。

 周知の通り、スマートシティとは市民が安全で健康的に過ごせる街作りを目指し、環境やエネルギー、交通などの技術とICTを組み合わせて社会インフラを効率化・高度化した都市や地域のこと。2010年頃から世界各国で取り組みが本格化し、日本では横浜市や北九州市などが電気自動車や電力メーター(スマートメーター)などの実証実験を進めている。この分野に関心がある人なら、アムステルダム市がスマートシティの先端を走っていることも知っているだろう。

 同時に疑問も湧く。スマートシティで先行するアムステルダム市と必ずしもそうではない会津若松市が提携して何の意味があるのか、そもそも日本側の都市がなぜ会津若松市なのか、自治体同士が提携したとして関連技術の国際標準化が可能になるのか、といったことだ。皮相的に見れば「よくある姉妹都市の話であり、スマートシティ関連技術の国際標準化などは、その中で挙げられた漠とした目標の1つ」に思えるかも知れない。

 しかし実はこの話には、単なる姉妹都市の締結とは異なる面がある。記事にある「両地域の実験に参加しているアクセンチュアが提携を支援する」点がそのカギだ。今回の両都市の提携はもとより、両都市の実証実験への関連企業の参画、両都市にある大学の関与、そして政府の補助金獲得などに関し、アクセンチュアは陰に陽に会津若松市をサポートしてきた。それが同市のスマートシティ構想に、ある種の現実感を与えているのだ。

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