[ザ・プロジェクト]

PaaS使い決算を早期化―サイバーエージェントの内部監査室は“課題解決室”

2015年6月2日(火)杉田 悟(IT Leaders編集部)

クラウドサービスが普及してきたことで、ITはビジネスユーザー自身が課題を解決するための“道具”の側面を強めている。インターネット広告代理店大手で、「アメーバブログ(アメブロ)」やモバイルゲームといったWeb事業を展開するサイバーエージェントも、そんな1社。同社では内部監査室が、業務プロセスの改善にサイボウズのPaaS(Platform as a Service)である「Kintone」を利用しているという。東京・六本木ヒルズで5月22日に開かれたサイボウズのユーザーイベント「kintone hive」に登壇したサイバーエージェント内部監査室の鹿倉良太氏の講演から、その取り組みを紹介する。

サイバーエージェント内部監査室の鹿倉良太氏写真1:サイバーエージェント内部監査室の鹿倉良太氏

 サイバーエージェントの内部監査室は、一般的な内部監査室のように該当部署に課題を指摘して改善を促すだけに留まらない。社内業務のボトルネックを発見すれば、「自らその課題解決に乗り出すことを信条にしている」(内部監査室の鹿倉良太氏、写真1)。そんな内部監査室が、一刻も早く解決すべき課題の1つに挙げたのが、管理部門における月次の締めと請求処理に工数がかかり過ぎているというものだ。

ビジネスの成長速度が速いため自由度高いExcelに依存

サイバーエージェントは新規事業を次々と立ち上げては子会社化している。子会社の設立数は半年で15にも上るという。だが、業務フローが他と大きく異なる会社や、急速にビジネス規模が拡大する会社などがあり業務プロセスの標準化が図れない。販売管理や購買管理などのシステムもスクラッチ開発すら難しく、結果としてExcelで管理していた。「自由度が高く、新しい事業展開に容易に対応できるのがその理由」」(鹿倉氏)である。

 しかしExcelによる業務管理では、属人化しやすく担当者によってローカライズされてしまう、ガバナンスを利かせるのが困難など、自由度が高いが故の課題が伴う。さらに、企業規模が拡大するにつれて、Excelファイルが巨大化・複雑化するという問題も発生していた。

 特に問題だと鹿倉氏が目を付けたのが、売り上げや原価をまとめて請求を立てるプロセスを管理していた1つのExcelファイル。同ファイルは、管理項目が業容拡大とともに増加し、最終的にはフィールド数が90を超え、行数は数千行にまで膨らんでしまっていた。ファイルを開くだけで時間がかかるほか、作業タイミングが集中するなかで入力ミスによる無駄なデータのやり取りが多いことなどが重なり、月次の締め処理に大幅な工数を費やしていた。「業務管理のインフラにExcelを使うことは限界」(同)だったのだ。

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