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オブジェクトストレージとNASの“良いとこ取り”で具現化する拡張性と可用性~SCSKが米EXABLOX「OneBlox」の国内展開を開始

2016年2月17日(水)

オブジェクトストレージとNAS(Network Attached Storage)、それぞれの長所や使いやすさを一体化するという新機軸で注目を集めているのが米EXABLOX社のスケールアウトストレージ「OneBlox」だ。日本では、SCSKが総代理店となり販売とサポートにあたる。ユーザー企業が享受できる価値とはいかなるものか。両社のキーパーソンに話を聞いた。

貴重で膨大なデータの管理に最適なオブジェクトストレージ

 多くの企業にとって、保有するデータの肥大化は大きな課題となっている。また、データを重要なビジネスの決定指標として用いる企業が増えており、重要度も増すばかりである。その一方で、IT部門の人材は不足しがちで、大きな時間を割くことができないという現状もある。

 もちろん、ストレージ技術も大きな躍進を遂げており、発展し続けている。拡張性に富んだスケールアウト型の製品は増えているし、データ容量を削減する重複排除や容易にバックアップを取得できるスナップショット、高速にデータを複製できるレプリケーションなど、さまざまなテクノロジーが開発されている。

 しかし、こうした高機能を有するストレージは、一般的に高価である。さらに、たいていの場合、上述の機能をすべて備えている製品は少ない。基幹のデータベースなどの非常に重要なシステムで、非常に高いパフォーマンスを求めている場合は、堅牢で高性能なストレージを選択するのは当然のことながら、すべての用途に高価な製品が求められているというわけではない。もっと幅広い用途で、気軽に利用でき、十分な信頼性と拡張性を備えた技術や製品が切望されている。

 そうしたニーズに対する1つの回答としてあげられるのが、「オブジェクトストレージ技術」だ。オブジェクトストレージの多くは、汎用的なサーバーにインストールするソフトウェアとして提供され、複数のサーバーに搭載されたドライブを1つのストレージとしてクラスタリングする。クラスタ内では、データのコピーが複数作成されるため、いずれかのノードが故障してもデータは保全される。容量が不足すれば、クラスタにサーバーを追加するだけでよい。

 オブジェクトストレージは、SANで利用されるブロックストレージと比べれば、I/O性能で劣る面がある。とは言え、極めて高いパフォーマンスを求めないのであれば、高い信頼性・可用性・拡張性を享受できるストレージと言えるだろう。

 SANストレージがiSCSIやFibre Channel(FC)のようなブロックプロトコルを利用するのに対し、オブジェクトストレージは、Webで多用される「REST」プロトコルを用いるのが一般的。つまり、いわゆるNASのように、Windowsのエクスプローラーなどからデータをファイルとしてあつかうことはできない。それが、一般ユーザーにとってハードルの1つとなっている。

 そこで、オブジェクトストレージのメリットを生かしつつ、NASのように利用できる製品として、米EXABLOXが開発したのが、スケールアウトNASアプライアンス「OneBlox」である。

利用しにくいオブジェクトストレージを
利用しやすいNASアプライアンスへ

 OneBloxは、そのままでは利用しにくいオブジェクストレージにファイルシステムを統合した製品で、ネットワーク上ではNASとして利用することができる。

図1 米EXABLOX社による独自のアプローチ
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 単にオブジェクトストレージとNASを融合しただけでなく、データの重複排除や圧縮、スナップショットなどのハイエンド製品の機能も搭載されているのが特徴だ。複数のノード上にオブジェクトを均等配置して、リソースの利用効率を最大化する仕組みも設けられている。

 そもそもオブジェクトストレージは、データセンターなどの事業者向けの技術で、一般的にはペタバイト(PB)クラスのデータを扱う製品がほとんどである。しかしOneBloxは、1ノード/3ディスク(6TB)からスモールスタートすることが可能だ。ドライブや筐体の増設に比例してパフォーマンスや容量を強化できるため、投資を計画しやすいというメリットもある。

写真1 米EXABLOXでエンジニアリング担当副社長を務めるRamesh Iyer Balan氏

 米EXABLOXでVP,Engineeringを務めるRamesh Iyer Balan氏は、「私たちは2010年の創業以来、最新のニーズを満たす一般企業向けのストレージを提供すべく、開発を続けています。従来のオブジェクトストレージは一般企業向けではなく、専門的な用途にしか利用できません。OneBloxは、大量のデータを保管でき、信頼性と可用性に富み、使いやすく、スモールスタートできるストレージ製品なのです」と述べる。

 OneBloxのメリットとして、EXABLOXが提供するクラウドベースの管理ツール「OneSystem」の存在が非常に大きい。管理サーバーなどを構成する必要なく、ストレージクラスタをいつでも、どこからでもリモート管理できるのが特徴だ。日本国内にもシステムが設置されているため、厳しいセキュリティポリシーが課せられている企業でも安心して利用できる。

 「OneSystemであれば、外部の事業者に管理を委任するケースでも容易に対応が可能です。もちろん、安全性には十分に配慮しており、暗号化や認証の仕組みも万全です。社内システムを外部に公開するよりも、管理データのみを扱うクラウドのほうが、むしろ安全と言えるでしょう」(Balan氏)。

 操作や設定は、ドラッグ&ドロップを中心として直感的に扱えるように工夫がなされている。日々の状況を監視できるモニターやトレンド表示のほか、S.M.R.T.に対応したハードディスクの障害予兆管理も可能だ。複数のサイトを一括管理する機能も搭載されているため、小規模から大規模まで、幅広い環境で管理負荷が軽減される。

直感的に把握できるOneSystemによる管理画面の例

 

 

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