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IoTの仕組みでストレージを監視管理、米Nimbleがオールフラッシュ新製品を発表

2016年3月4日(金)田口 潤(IT Leaders編集部)

オールフラッシュによるストレージ製品が活況を呈している。その中でも気を吐く1社が米Nimble Storageだ。日本法人のトップは「真剣にシェアトップを目指す」と意気軒昂に語る。その根拠は何か?

 日本ではまだ認知度が低いストレージベンダー、Nimble Storage(ニンブル・ストレージ)。それも当然で、同社は米Data Domain(2009年にEMCが買収)と米NetAppのエンジニアが2008年に創業した比較的若い会社だ。しかし、大手がひしめき、差異化も難しいストレージ業界で急成長を遂げている企業でもある。そんな企業の日本法人のトップを務める西岡正マネージングディレクターは2016年3月初めに開催した新製品発表会の席上で、「まだ小さい当社だが、(これから需要が本格化する)フラッシュストレージ製品で、真剣にシェアトップを目指している」と言い切った。

 西岡氏が、ここまで強気になれる根拠は何か? 一つが新興勢力であるがゆえのハードウェア上の工夫(後述)。もう一つ、より大きいと思えるのが、"ストレージIoT"と呼べる遠隔監視・管理の仕組みである。顧客のデータセンターに設置したストレージ製品だけでなく、接続されているサーバーやネットワークからも情報を収集。障害の事前検知や、可能な場合は予防保全を行っているのだ(図1)。

図1 「InfoSight」による遠隔監視・管理の概要
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  どんなデータをどんな詳細度で集めているのかは明言しなかったが、「4時間ごとに銀河系の星の数(注:Wikipediaによると2000億以上)よりも多くのセンサーデータを収集している」(米Nimble Storageで製品マーケティングのトップを務めるガヴィン・コーエン氏)。西岡氏は「問題が起こりそうなら、こちらから顧客に連絡する。原因が当社の製品にあれば、日本のどこであれ4時間で代替品を送付するサポート契約もある」という。

 これを可能にするのが「InfoSight」と呼ぶ、膨大なデータを収集・分析するソフトウェアだ。「ストレージの課題はアプリケーションとデータの間にある何らかのギャップを子細に見ないと分からない」という仮説を実証するために開発、すべてのNimbleユーザーからデータを取得している。「結果、ストレージ単体が原因の問題は46%でしかないことが明らかになった。機器の相互接続性や構成上の問題がむしろ大きい」(コーエン氏)。

 しかしユーザー企業がストレージの稼働データを外部に提供するのは不思議な気もする。事業の状況を把握されなかねないからだ、同時にそこまでやるなら、ストレージを販売するのではなく利用実態に応じて課金する“Storage as a Service”といった事業モデルは手がけないのだろうか? コーエン氏は「取得するデータは匿名化しており問題はない。一方でオンサイトのストレージを利用実態に応じて課金するビジネスは、米国では1年半前に開始した。日本ではもっと認知度を得てからと考える」と話す。

 Nimble StorageのローエンドモデルであるHDD/SSD混載のハイブリッド機「CS210」は最小構成で390万円。今回発表したフルフラッシュ型のAFシリーズのそれは非公開だが、フルフラッシュであることを考えると1000万円は超えるだろう。「as a Service」なら、それをオフバランス化できるので企業にとって利点は大きい。InfoSightによる仕組みを持たない、あるいはこれから展開するストレージ・ベンダーに対するアドバンテージであり、西岡氏が強気になる気も分かる気がする。

 ところで肝心の新製品はどうか? 4U/8Uの中堅企業向け「AF3000」(物理容量は6TB~92TB)、「AF5000」(11TB~184TB)、4U/12Uの準大手企業向け「AF7000」(11TB~323TB)、4U/12Uの大企業向け「AF9000」(23TB~553TB)の4機種をリリース。InfoSightによる可用性99.9997%、IOPS性能などを売りものとするほか、可変長ブロックの重複排除や圧縮、ゼロバターン除去などによって、容量効率を高めている。

 注目されるのはサイズ。同社によれば、2ペタバイトのストレージを構成するのに、同社製品の場合は12U、他社のオールフラッシュ製品は55U以上になるという(図2、左からNimble、PureStorage、EMC、NetApp)。ただし、この点は発表タイミング次第で変化し得るので、参考程度に考えておくべきかも知れない。

図2 同じ容量で比較するとNimble(左)のサイズの小ささが際立つ
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