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ドローンビジネスをクラウド技術で支援する―アイネット

2016年10月24日(月)杉田 悟(IT Leaders編集部)

ドローンは、土木や建築、農業、防災など幅広い分野での活用が始まっている。2015年12月には法整備も行われ、夜間や住宅密集地でのドローン飛行も条件付きで可能になった。今後荷物の配送などに使われることになると、いよいよドローンの自動運行が始まり、「空の産業革命」たるドローンの真価を発揮することになりそうだ。来たるべき自動運行ドローンを見越して、いち早くドローン専用のコントロールセンターを設置するITベンダーが登場した。それが、横浜市に本社を置くアイネットだ。

 デジタルビジネス時代の新たなデバイスのひとつとして注目されているドローン。センサーに加え、高性能カメラを搭載した空撮用ドローンは、農業や土木、インフラ事業に災害復旧と、様々な領域での活用が試みられている。米Amazonや米Googleをはじめとする内外の様々な企業が取り組んでいるドローンの自動運行が実現すれば、さらに活用領域は広まり「空の産業革命」は一気に進行するはずだ。

 アイネットはドローンの普及を見込んで、自社データセンターを活用したドローンビジネスを、仙台市に本社を置くトライポッドワークスと共同で進めることにした。トライポッドワークスは映像、画像を活用したIoT(Internet of Things)ビジネスを事業の柱に据えており、すでに土木・農業分野でドローンによる映像を活用したビジネスを実践している。

 ドローンはこれまで使われてこなかった空域を使うことから法的な整備が必要で、産業分野での実用化は遅れている。日本では2015年12月に航空法が改正され、ようやくドローンの飛行ルールが整備された(図)。

(図)改正航空法で整備されたドローンの飛行ルール(出所:国土交通省「航空法の一部を改正する法律案の概要」)
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 国土交通省が発表した改正航空法の概要によると、空港周辺や150メートル以上の高さの空域、空港等の周辺、人口密集地域でドローンを飛行させることはは原則禁止となっている。この空域でドローンを飛行させるためには、あらかじめ国土交通大臣の許可を得ておく必要がある。

 また、飛行場所に関わらずドローンを飛行させるためのルールが定められている。日中であること、目視範囲内であること、人や第三者の建物との間に30メートル以上の距離を取ること、人が集まる催しの上空でないこと、爆発物などの危険物を輸送すること、物を投下しないことといったルールを守る必要がある。もし、ルールに拠らずにドローンを飛行させたければ、あらかじめ国土交通大臣の承認を受ける必要がある。

 トライポッドワークスは全国包括飛行許可・承認として、このうち人口集中地区での飛行許可と、夜間飛行および人や第三者物件から30メートル未満での飛行の承認を得ている。これを強みに、ドローンおよび映像技術、解析技術とクラウド技術、データセンターインフラを活用した新サービスを創出するのが2社の狙いだ。

 まず、映像ソリューション事業として、ドローンで空撮した4K映像をCGと組み合わせたプロモーション映像の制作を行う。また、映像のほかフライトデータやセンシングデータなどドローンで得られるデータの再利用を行う。データの蓄積には、アイネットのクラウドサービス基盤「Next Generation EASY Cloud」を活用する。

 アイネットのデータセンターを、「ドローン・データセンター」としてドローンに特化したデータセンターサービスを提供する。これからドローン関連ビジネスを開始するユーザー向けには、フライトデータやセンシングデータのデータベース化や、空撮映像の保管、編集、配信機能をあらかじめ搭載したクラウドサービス基盤を提供する。

 また、今後普及が見込まれる自動運行ドローンを制御するための「ドローン・フライト・コントロール・センター(DFCC)」を設置する。ここでは、ドローンのログ、位置情報、個別認識・認証などを常時監視するサービスを提供する。

 さらには、「ドローンコード開発センター」の設立も予定している。「ドローンコード」は、Linux Foundationのドローンコード・プロジェクトが進めるドローン用のフライトコントローラー用ソフトや開発ツールなどの整備のこと。このソフトの開発により、ドローンを使った様々なサービスが可能になるため、アイネットではドローンコードの開発者を多数、早期育成する考えを示している。

 ドローンコード技術者を多数育成した後は、「ドローンコード開発センター」を設立する。同センターでは、ドローンの機体制御やVTOL(垂直離着陸)、自動運行、衝突回避といった運行管理アプリケーションの開発や、撮影したドローン映像の解析などを行っていく予定だ。

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