[イベントレポート]

デジタルとリアルの融合―3D CADの可能性を“拡張”するAR/VRテクノロジー

米ソリッドワークス主催「SOLIDWORKS WORLD 2017」展示会場レポート

2017年2月17日(金)鈴木 恭子(ITジャーナリスト)

AR(Augmented Reality:拡張現実)やVR(Virtual Reality:仮想現実)テクノロジーが3D CAD(Computer Aided Design)の分野をも拡張しようとしている。仏ダッソー・システムズ(Dassault Systèmes)傘下のソリッドワークス(Dassault Systèmes SolidWorks)は、2017年2月5日~8日、年次プライベートイベント「SOLIDWORKS WORLD 2017」を開催した。本稿では、展示会場を埋め尽くした100を超える出展から、特に印象深かった製品や試作品を一挙紹介する。

AR/VRが新世代3D CADにもたらすインパクト

 ソリッドワークスの中核製品は、Windows OSで動作する3D CADソフトウェア「SOLIDWORKS」である。1995年に最初のバージョンをリリースして以降、製品設計、電気設計はもちろん、構造解析、熱伝導解析、流体解析、そして製品データ管理(PDM)などの分野でも多数の顧客を持つ。

 近年、3D CADデータの活用で注目されているのが、AR(Augmented Reality:拡張現実)である。CADデータとAR技術を融合したコンテンツを専用のゴーグル型端末などで見れば、デジタルで表現される“物体”を現実世界に重ね合わせることができる。こうした、「デジタルとリアルが一体となった世界」は今、さまざまな分野での導入が期待されている。すでに工場施設やフィールドサービスのトレーニング現場において、機器の稼働状況や操作手順を確認するなどの目的でARの活用が始まっている。

 事実、マーケットも急速に拡大中だ。米IDCが2016年8月に発表した調査結果によると、2016年のARおよびVR(Virtual Reality:仮想現実)の世界市場規模は52億ドル(約5880億円)で、2020年には1620億ドル(約18兆3000億円)規模に達するという。今後ますます3D CADへの需要が増え、事例が増えていくことが予測される。

 SOLIDWORKS WORLD 2017の会場となった米カリフォルニア州ロサンゼルスのラ・コンベンション・センターには世界中から5000人以上のユーザー、パートナーが参加。250を超えるセッションや、パートナー企業による製品・サービスが展示された(写真1)。そこで目玉となったのが、AR/VR関連の製品・サービスである。以下、注目度の高いものを紹介する。

写真1:SOLIDWORKS WORLD 2017の会場となった米ロサンゼルスのラ・コンベンション・センター
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SOLIDWORKS / 3DCAD / Dassault / 製造 / 流体解析 / VR/AR/MR / EV / メタバース

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