[インタビュー]

欧州を代表するIoTプラットフォーマーがベールを脱いだ―シーメンス

2017年5月15日(月)杉田 悟(IT Leaders編集部)

現在、産業分野のIoT(Internet of Things)で世界を2分する勢力が、米国のIIC(Industrial Internet Consortium)とドイツのIndustry 4.0だ。IICの中核企業といえば、近年のデジタル変革で話題となったGE(General Electric)だ。Industry 4.0陣営ではまずSAPが思い浮かぶが、それと並ぶ中核企業となっているのが、ドイツを代表する製造業であるSIEMENS(シーメンス)だ。シーメンスが、GEのIotプラットフォームであるPredixに対抗するべく打ち出しているのがMindSphere。その存在は知られていたものの、日本にはほとんど情報がなかったMindSphereだが、2017年4月、ようやくその全貌が明らかになった。

欧州代表としてPredixを意識

シーメンス日本法人の角田裕也氏はGEへのライバル意識を隠さない

 シーメンス日本法人でMindSphereに携わっているデジタルファクトリー/プロセス&ドライブ事業本部 データサービス部 部長の角田裕也氏は、隠すことなく「MindSphereはPredixを意識している」と発言している。

 Predixを擁するGEは、米国の経済誌などでは大手ITベンダーと肩を並べる「ハイテク企業」として紹介されている。シーメンスも欧州ではすでに、SAPに次ぐソフト会社として認識されているという。近年買収してきた会社もほとんどがソフト会社で、ITサービス会社に大きく舵を切ろうとしているのが現在のシーメンスの姿だ。

 技術的な面で見ると、PredixはオープンソースのPaaSであるCloudFoundryをベースに開発されているが、MindSphereも同じくCloudFoundryがベースとなっている。ただし、「企業の生い立ち、得意分野が違うので、Predixとは明らかに異なった特徴を持っている」。

 MindSphereの紹介の前に、シーメンスという会社について簡単に紹介しておく。シーメンスは、鉄道や電気通信、電子機器、医療機器領域に強みを持つ、製造分野で欧州を代表する巨大企業だ。日本との係わりは長く深い。シーメンスの沿革によると、明治時代にはすでに東京事務所を開設している。古参の重電機メーカーである富士電機が、古川電工とシーメンスの合弁企業としてスタートしたことは有名だ。

 その富士電機のコンピューター部門から生まれた富士通とは1999年、オランダに富士通シーメンス・コンピューターズという合弁会社を設立、同じ年に安川電機と安川シーメンスオートメーション・ドライブを設立するなど、その後も日本企業との深い関係性は続いている。

 機器製造に強みを持つ一方で、関連会社のシーメンスPLMソフトウェアは、仏ダッソー・システムズ、米PTCとともに3大PLM(製品ライフサイクル管理)ベンダーのひとつに数えられている。ハードウェアだけでなく、ソフトウェアやソリューションまで幅広くカバーする複合企業となっている。

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