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日立建機、真贋判定/トレーサビリティシステムを稼働開始、偽造防止用ホログラムも採用

2021年1月13日(水)IT Leaders編集部

日立建機が真贋判定/トレーサビリティシステムの稼働を開始した。商品に貼り付けたQRコードをスマートフォンで読み取るだけで真贋判定を行える「ID-NEX(アイディーネックス)真贋判定サービス」、QRコードで部品のトレーサビリティを管理する「ID-NEXトレーサビリティサービス」、偽造防止用のホログラムの3つを導入した。2021年1月より順次、日立建機グループが販売するサービス部品を対象に利用している。部品のパッケージラベル(部品ラベル)に適用し、模倣品や不正流通の防止を図る。システムを提供した凸版印刷が同年1月12日に発表した。

写真1:真贋判定/トレーサビリティシステムを利用している様子(出典:凸版印刷)写真1:真贋判定/トレーサビリティシステムを利用している様子(出典:凸版印刷)
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 日立建機は今回、製品管理とトレーサビリティを実現するため、「ID-NEX 真贋判定/トレーサビリティサービス」を導入した(写真1)。

 模倣品や不正流通品対策における実績・有用性と、スマートフォンがあれば真贋判定できる利便性、クラウドを利用するため導入費用を抑えられる点などを評価した。

 背景として同社は、各種の業界において、模倣品や不正流通品が増えている状況を挙げている。「これらの大多数は、正規品よりも粗悪な品質である。特に、建設/運搬機械業界では、使用中の不具合によって人命にかかわる事故を引き起こす可能性がある」(同社)

 個体IDを付与する手段は、ICタグ、セキュリティホログラム、QRコード/バーコード印字など、各種の媒体・手法から選択できる。今回、目視による真贋判定ができることや、ラベル偽造の抑止になることを評価し、ホログラム付きの部品ラベルを同時に採用した。

 ホログラム付きの部品ラベルでは、見る角度を90度回転させることで絵柄の白黒が反転するホログラム「S-White」を使う。紙幣などでも使っているディメタライズド加工(ホログラムの金属部分をエッチング処理により部分的に除去し、微細なパターンを形成するセキュリティ加工技術)を施したことで、目視で真贋を判定できる。

 ホログラムを部品ラベルに熱転写で貼り付けることで、剥がす/貼り替えるといった不正行為が難しくなっている。

 商品のライフサイクルは、クラウドで管理する。トレーサビリティから真贋判定などのブランドプロテクション、電子保証書、ユーザ登録、キャンペーン応募などをトータルに管理・運用できる。クラウドで提供することで、個別のアプリケーションやシステムを開発する必要がない。

 凸版印刷は今後、ID-NEXを建設/運搬機械業界での採用に注力する。さらに、すでに採用が始まっている自動車部品や日用品、化粧品などの業界において、販売を拡大する。販売目標は、2025年までに、関連受注を含めて約10億円。

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