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西鉄、AIアバター接客やスマートシェルフを備えた「デジタルポップアップストア」をプレ運用

2023年12月1日(金)IT Leaders編集部

西日本鉄道と日立製作所は2023年11月30日、AIやセンサー技術を活用した無人店舗運営システム「デジタルポップアップストアサービス」のプレ運用を開始すると発表した。購買体験を高めたテナントを手軽に出店できるようになるとしている。インキューブ西鉄が運営する雑貨館インキューブ天神店(福岡市中央区)で同年12月1日~2024年1月14日(45日間)、西鉄が運営するソラリアプラザ(同)で2024年1月17日~同年3月31日(75日間)の期間でプレ運用する。

 西日本鉄道と日立製作所がプレ運用を行う「デジタルポップアップストアサービス」は、AIやセンサー技術を活用した無人店舗運営システムである。生成AIを活用して顧客の質問から商品をレコメンドするAIアバター、人感センサーと連動し、手に取った商品の詳細をサイネージに映すスマートシェルフなどを提供する(写真1)。

写真1:「デジタルポップアップストア」のイメージ(出典:西日本鉄道、日立製作所)
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 店舗運営事業者は、初期投資コストや距離的な問題、人員確保の問題などから出店が困難なケースでも、スタッフ非常駐型のテナントを出店できるようになる。顧客に向けては、多言語での商品紹介や、AIアバターの接客による商品選びの支援など、新しい購買体験を届けられるとしている。

AIアバターを活用した多言語対応接客サイネージ
 生成AIを用いたAIアバターが顧客の質問に応じて商品をレコメンドする。AIカメラによる映像認識から、性別・年代判断に基づいた接客を行う。

人感センサーを活用したスマートシェルフ
 シェルフ(商品棚)の商品に手をかざすと人感センサーが反応し、サイネージに商品の詳細を表示する。購買前の顧客行動を取得して分析が可能。

リモート窓口
 オンラインで顧客の相談や手続きに対応する。顧客の表情をうかがい、手元の商品・パンフレットなどを提示しながら接客が行える。

IoTセンサーを活用した施設環境可視化
 計測する換気の状況・温度・湿度などから、施設環境を可視化して表示する。顧客は館内の混雑度をリアルタイムに確認できる。

 デジタルポップアップストアサービスは、インキューブ西鉄が運営する雑貨館インキューブ天神店(福岡市中央区)で同年12月1日~2024年1月14日(45日間)、西鉄が運営するソラリアプラザ(同)で2024年1月17日~同年3月31日(75日間)の期間でプレ運用する。

 西鉄と日立は今後、デジタルポップアップストアサービスの利用状況やテナント側の省力化効果、顧客の評価などを踏まえ、サービスを改善していく。生体認証を活用した決済システムの導入など、顧客と事業者の双方にとって満足度の高い施策を開発していくとしている。

 取り組みにあたって西鉄はこれまで、福岡県に店舗を持たない事業者やEC専業の事業者などを含めて幅広く誘致できるように、テナントの負担軽減につながる新たな出店形態を検討。2022年からデジタル技術を活用した複数の実証実験を日立と行ってきた。これらの成果を踏まえて、省力化と顧客満足度のさらなる向上を目指すとしている。

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