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西宮市、請求書受領/支払業務を電子化する実証実験、市職員の業務時間を7割削減

2024年4月3日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

兵庫県西宮市は、請求業務の電子化に向けた実証実験に2023年11月から取り組んでいる。AmbiRiseの電子請求クラウドサービス「Haratte」を導入し、財務会計システムを改修することなく、電子請求サービスから支出伝票の起票までを自動化、物品購入などにおける市職員の業務時間が約70%削減されることを確認した。AmbiRiseが2024年4月3日に発表した。

 兵庫県西宮市は、2023年11月から、AmbiRise(アンビライズ)の請求書作成クラウドサービス「Haratte(ハラッテ)」を導入して、請求業務の電子化に向けた実証検証に取り組んでいる。狙いは、請求書のペーパーレス化(PDF化)や請求データの抽出・電子化により、支出伝票を起票する予算経理部門や支出審査を担う会計部門の業務を効率化することである(図1)。

図1:電子請求サービス「Haratte」を用いて請求書受領・支払業務を電子化するイメージ(出典:AmbiRise)
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 同市は、運用中の財務会計システムを改修することなく、電子請求サービスから支出伝票の起票までを自動化する仕組みを構築。物品購入などにおける市職員の業務時間が約70%削減されることを確認した。

 Haratteにより事業者の請求書発行業務と自治体の請求書受領業務の双方を効率化する。事業者は、データ入力やCSVデータの取り込みにより、Web上で請求書PDFを生成してメール送信する。

 抽出した請求データを用いて支出伝票を起票するRPA機能「Haratteロボ(連携ツール)」を用意している。自治体が受信したPDFには、請求情報を収めたQRコードが記されており、RPAがこれを読み取って財務会計システムに自動で転記する。

 西宮市は「財務会計システムなどのパッケージシステムは、カスタマイズを最小限に抑えることで、経費削減や安定稼働につながる。Haratteは、財務会計システムを改修することなく必要なデータを連携できる」と評価している。請求項目を電子データ化することで、業務の自動化や審査業務の簡素化につながるとしている。

 なお、Haratte提供元のAmbiRiseは、西宮市の実証実験の成果をまとめた検証結果報告書を公開している。現在、長野県中野市(2023年4月導入)、兵庫県川西市(同年6月導入)、北海道釧路市教育委員会(同年8月導入)の3つの自治体がHaratteを導入済みで、2024年度当初に追加で2団体が導入する予定である。

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