[新製品・サービス]

次世代ネットワークアプリを共同で提供、アクセンチュアとシスコが新組織

2009年12月11日(金)

 なぜコンサルティング会社が特定ベンダーと提携するのか。最適な製品を選択し、提供するのが重要な役割の一つではないのか--。  アクセンチュアとシスコシステムズは12月10日、「アクセンチュア&シスコ ビジネス グループ(ACBG)」と呼ぶ新組織を設立した。ネットワーク製品の最大手であるシスコの製品・技術と、アクセンチュアの業務業種の知識やシステム構築ノウハウを持ち寄り、IT戦略の立案から構築、運用といったサービスを、ワンストップで提供する。営業活動も共同で実施するという。2社によるこうした協業スキームは、米国や欧州においてすでに導入済みである。

 ACGBの重点領域は、「ユニファイドコミュニケーション」「顧客接点の革新」「インフラ革新」「次世代データセンター構築」の4つ。これらを組み合わせて、グローバル拠点間や顧客とのコミュニケーション効率の向上や、レガシーインフラ刷新といった企業が抱える課題を解決していく。仮想化を含むインフラ刷新案件については、VMwareとシスコ、EMCが米国で2009年11月に立ち上げたVCE(Virtual Computing Environment)連合と連携することも視野に入れている。

 ここで出てくるのが冒頭の疑問だ。コンサルティング会社の売り物の一つはベンダー中立。圧倒的なデファクト製品ならともかく、最大手といえども急速に発展途上のネットワーク製品で特定のベンダーと組むのは“販売代理店”と見なされるリスクが生じかねない。

 そこには明確な理由があるようだ。両社は発表会では明言しなかったが、ネットワーク技術とアプリケーションは、これまでICTスタックにおける層が異なり、それぞれ専門ベンダーが担っていた。エンジニアに求められる技術、感覚も異なっていたのだ。

 ところが上記4つの領域は「最新のネットワーク技術を駆使する次世代アプリケーション」。ネットワークとアプリケーションの融合であり、得意とするベンダーが存在しない、いわば空白領域である。両社の協業には、この空白を埋める狙いがある。

 今回の協業により、アクセンチュアはシスコの製品・技術やその活用ノウハウを取得し、サービスを提供できる。一方、シスコにとってもアクセンチュアと手を組むことで、不得手のアプリケーションに事業領域を拡大できるメリットがある。シスコは、日本IBMとのパートナー関係も継続していく。

 となると他のベンダー、特にネットワークから、サーバー、アプリケーションまで幅広く展開する国産大手メーカーはどうするのか。事業部門や扱い製品、技術の壁を埋めて、最新のネットワーク技術を駆使する次世代アプリケーションを提供できるのかどうか?うかうかしていると、アクセンチュアやシスコに席巻されると見る向きもある。

 なおACBGには、2社から合わせて30人が専任、あるいは兼任で参画する。人員の構成比率は明らかにしていないが、案件の増加に合わせて拡充していくという。

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