[市場動向]

【大手PaaSベンダーの動き】汎用技術を採用し企業ユーザーを争奪へ

2010年10月19日(火)

クラウドサービスは、大きく言ってSaaS、PaaS、IaaSの3層に分けられる。このなかで昨今、関心が高まっているのはCPUやメモリーといったハードウェア資源に加えてOSやミドルウェア、開発・実行環境までを提供するPaaSだろう。企業はPaaSを利用することで、自社でサーバーを所持することなく専用アプリケーションを構築できる。その一方で、ハードウェア資源のみを貸し出すIaaSと比べて運用管理の手間を抑えられる。ここでは、PaaSを提供する主要3社の動きと、新たなプレイヤーの登場について見ていきたい。

クラウドネイティブはJava対応を急ぐ

2010年2月、マイクロソフトの「Windows Azure Platform」が正式にサービスインした。その最大の特徴は、Windows技術者であれば、既存スキルでアプリケーションを開発できること。さらに、.NETをベースに構築した既存アプリケーションであれば、大幅なコードの書き換えなしに、ほぼそのままPaaS環境に移行できる。こうしたメリットを武器に、後発とはいえ徐々にユーザー企業を増やしている。

先行するセールスフォース・ドットコム(SFDC)やグーグルも手をこまぬいてはいない。誰もが使い慣れた汎用技術を積極的にサポートすることを宣言し、“ベンダーロックイン”を警戒する企業へのアピールを始めた。

SFDCの「Force.com」、グーグルの「Google App Engine(GAE)」はともに、新規開発以外には使いにくいという課題を抱えていた。Force.comは、Apexという独自の開発言語しか利用できなかった。JavaやCといった汎用言語で開発した既存アプリケーションをForce.comに移行するには、コードを全面的に書き換えるほかない。加えて、Force.com上で開発したアプリケーションをオンプレミス環境に戻したり、別のクラウドに移植することは困難だった。

一方のGAEは、PythonとJavaによる開発が可能だ。しかし、企業ユーザーに馴染みの深い、オラクルのRDBを採用しているForce.comに対して、GAEのDBはグーグルが独自開発した「Bigtable」。これが企業システムへの採用を阻む1つのハードルになっていた。アプリケーション開発時に、新たなスキルを身につけなければならないからである。

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