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集合知を顧客動向分析に生かすツール、シナジーマーケが2011年秋に提供開始

2010年11月1日(月)

自社だけでなく、競合他社や異なる業界も含めた複数の企業が保有するデータを基に、顧客動向を分析するー。そんな新機軸のマーケティング支援ツールを、シナジーマーケティングが2011年の秋の提供開始に向けて開発中だ。2010年10月28~29日に開催したマーケティング担当者向けイベント「ad:tech tokyo 2010」で、同社の担当者に聞いた。

商品の拡販に不可欠なマーケティング活動。どういった顧客層にアピールするべきか、消費者に興味や関心を持ってもらうためにどういったキーワードを使うかなど、考慮すべき項目は多数ある。「通常は過去のマーケティング活動での実績を基に試行錯誤することになるが、どうしても自社の考え方に縛られるという“壁”に突き当たってしまう」(シナジーマーケティングの後迫 彰フェロー)。

そこで、自社だけでなく競合他社や異なる業界のマーケティングデータを横断的に分析することで、自社の知識や経験だけでは実現できない顧客動向分析を実現しようというコンセプトでシナジーマーケティングが開発中のツールが、顧客分析SaaS「iNSIGHTBOX」だ。

iNSIGHTBOXは、参加企業から収集した顧客や製品、販売実績などのデータを横断的に分析し、顧客の購買動向を分析できる。Webブラウザの画面上で調べたい商品名をクリックすると、その商品に関して関心のありそうな顧客層の属性や、商品に関連するキーワードを自動抽出して一覧表示する。

サービスを利用する企業は、自社のマーケティングデータを専用リポジトリに登録する必要がある。既存システムからのインポートや、同社のマーケティング支援SaaS「Synergy!」との連携といった手段でデータを登録する。登録したデータは、シナジーマーケティングのスタッフが表記揺れや形式の不一致をツールや手作業で修正し、データの特徴となる要素を抽出して抽象化。「商品名や顧客名などを特定しない形でレポジトリに蓄積するので、個人情報保護法に抵触しない」(後迫氏)。例えばトヨタ自動車の高級車ブランドであるレクサスの自動車の場合、「車」「高級」といった商品の特徴を示す要素を抜き出して登録する。

慶應義塾大学大学院の井上 哲浩教授が考案した、データ同士の相関関係を利用した分析アルゴリズムを採用する。このアルゴリズムでは参加企業数が多いほど精度が高くなる傾向があるが、実用には最低100社以上のデータを登録する必要があるという。「トライアルやベータ版といった形で参加企業を募り、2011年秋のサービス開始前までに100社の参加を目指す」(後迫氏)。既にリンナイが、自社のECサイトの会員分析を対象に試験利用を開始しているという。

2011年秋に提供を開始する。利用価格は現時点では未定だが、年間100万円程度を想定している。機能の一部は、同社のSynergy!にも2011年秋以降に搭載する予定だ。

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