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「ITを制御したいならアウト・ソーシングすればよい」、米Savvis幹部

2011年1月14日(金)

米Savvis(日本法人はサヴィス・コミュニケーションズ)は、SLA(サービス・レベル・アグリーメント)が要求される業務アプリケーションを主な対象に、ITインフラの運用アウト・ソーシング事業を手がけるデータ・センター事業者である。インプレスビジネスメディアは2011年1月14日、同社幹部にアウト・ソーシングの現状を聞いた。

---データ・センター事業者としての米Savvisの特徴は。

Savvisの前身は、金融系の情報サービス事業者である米Bridge Information Systems。こうした背景から、可用性やSLAが要求される業務システムを主な対象としてきた。

現在でも、金融系を中心にミッション・クリティカルなシステムのアウト・ソーシングを多く手がけている。大手の事例の1つとして、米Thomson Reutersがトレーディング・システムのプラットフォームとして使っている。

事業をグローバル展開している企業にも適する。データ・センター設備は、米国、カナダ、欧州、アジアに全31カ所あり、これらを独自のMPLS(Multi-Protocol Label Switching)網でつないでいる。

---SIベンダーにアウト・ソーシングすることと比べた強みは。

SIベンダーは事業パートナ(協業)であって、コンペティタ(競合)ではない。Savvisにとってのコンペティタは、ユーザー企業内部(インハウス)のインフラ・システムだ。

SIベンダーとは協業関係にある。SIベンダーは、ユーザー企業から請け負うアウト・ソーシング案件に、Savvisのデータ・センターを利用する。米国の著名なSIベンダーとは、こうした関係が構築できている。

国内においても、自前で広大なデータ・センター設備を持つメーカー系のSIベンダーでさえ、Savvisのサービスを利用している。主に、仮想サーバー環境の運用自動化やプロビジョニング機能などを評価してくれている。

単純に比較すると、SIベンダーはアウト・ソーシングだけでなく業務アプリケーション開発サービスも手がけているため、アウト・ソーシングを切り出して比較すると、サービスの効率化やメニュー化によって、2~3割ほどはコストが安価になる。

---インハウスと比べたアウト・ソーシングの強みは。

ユーザー企業は言う。「システムを自分でコントロール(制御)したい」と。こう聞くと、アウト・ソーシングを否定しているように聞こえるかも知れない。しかし、その解釈は誤りだ。アウト・ソーシングは、システムをコントロールしやすくするのだ。

アウト・ソーシングによって、システムの構成や稼働状況、コストなどを可視化できるようになる。ムダが無くなり、透明性が増し、コントロールが容易になる。

考えてみて欲しい。インハウスの情報システムで、SLAを定義したり、SLAを保証したりしているケースは稀だ。この点だけ見ても、アウト・ソーシングが優れている。

---実際に、アウト・ソーシングは進んでいるのか。

確実にアウト・ソーシングに向かっている。理由はいくつかある。サービスの企画から提供までの時間を短縮できる。事業拡大に合わせてスケーラビリティを確保できる。使った分だけのコストを支払えばよいため、コストが明確になる。

現在、ユーザー企業はIT投資額の5~10%をアウト・ソーシングに当てている。今後5年以内に、50%をアウト・ソーシングに当てるようになるだろう。

国内では、例えば、ANA(全日本空輸)が社内の情報系システムのプラットフォームとしてSavvisのデータ・センターを利用している。

---提供可能なサービスは何か。何が優れているのか。

市場が求めるクラウド基盤/ホスティング基盤を提供し続けている。

2004年には、米EgeneraのPCサーバーと米3PARのストレージを用いたインフラを提供。リソース管理機能を持ち、必要な時に必要なサーバー資源とストレージ資源を割り当てられる仕掛けだ。2007年には、米VMwareの仮想サーバー・ソフトを導入。PCサーバーには、米Hewlett-Packard製品や米CiscoのUCSを導入した。

現在では、VMwareを中核とした仮想サーバー環境の運用を自動化/省力化する基盤ミドルウエアを自社開発し、「Symphony」と呼ぶ名称でサービス提供している。ユーザー企業は、専用のポータル画面を経由して、システム資源の調達やプロビジョニングを自前で実施できる。サーバー資源はOS付き(Windows、Red Hat Linux、Solaris)で導入できる。

基盤ミドルウエアは、いわゆるプライベート・クラウド運用基盤ソフトが提供する機能群をほぼ備える。仮想環境のプロビジョニングのほか、稼働状況のレポーティング機能や監視機能、トラブル発生時のチケット発行機能、保守要員によるサポート機能など、運用ワークフローを自動化する機能を一通り備える。

システム設定プロファイルは、ミッション・クリティカルの要求度合いに応じて3種類を用意している。プロファイルごとに、可用性のSLA、保証帯域、階層型ストレージ管理(ILM)の構成、VLANの数などが異なる。システムごとに、これらのプロファイルを自由に選んで構成できる。

米Savvisでアジア地域統括社長を務め、サヴィス・コミュニケーションズで代表取締役社長を務めるMark Smith氏(右)と、サヴィス・コミュニケーションズでクライアント・サービス・マネージメント部門の統括ディレクタを務める磯村広紀氏(左)
米Savvisでアジア地域統括社長を務め、サヴィス・コミュニケーションズで代表取締役社長を務めるMark Smith氏(右)と、サヴィス・コミュニケーションズでクライアント・サービス・マネージメント部門の統括ディレクタを務める磯村広紀氏(左)
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