【Special】

オムニチャネル・イノベーションにこう挑む!
業種・業態の垣根を越えて進む第4の産業革命

2014年6月27日(金)

物理店舗やWebサイト、コールセンターなど、様々な流通・販売チャネルを統合するオムニチャネル。「それは決して流通/小売業だけの話ではありません。業種・業態の垣根を越えて進むイノベーション、“第4の産業革命”と捉える必要があります」。この分野の動向に詳しい富士通の廣野充俊執行役員(イノベーションビジネス本部長)は、こう言い切る。「オムニチャネルは”VRM(ベンダーリレーションシップ・マネジメント)”を経て、ヒューマンセントリックな方向になっていきます」とも話す。一体、何が進行しており、どう対応すればいいのか。廣野氏に詳細を聞く。(聞き手は、IT Leaders編集局長、田口潤)

原点にあるのは“ヒューマンセントリック”の理念

――消費者に代わって、あるいは消費者のエージェントとして、ベンダーとの関係を管理すると?

 その通りです。

――理屈は分かりますが、実現可能性はどうなのでしょう。VRMへの取り組みはすでに始まっているのでしょうか。

 海外が進んでいます。消費者側に立って、販売ではなく、購買に関わるサービスを提供する4thパーティと呼ばれる事業者も生まれていますから(注:4thパーティは、ベンダー側のいわゆる、サード・パーティの対比語)。VRMで主導権を握ったプレイヤーは、あらゆるチャネルを制することができます。裏を返せば、VRMへの取り組みで後れを取ると、製造から販売、物流、アフターサポートにいたるまで、ビジネスチャンスを奪われしまう可能性が出てきます。だからこそお客様も富士通も、負けるわけにはいきません。

――すでに一歩リードしている海外企業と戦える戦略や手立ては、何があるのでしょう。

 先進国の中でも特に少子高齢化が進んでいる日本では、人に優しいハイタッチであることが、より重要なポイントになります。ここでは、日本の美徳ともいえる「おもてなし」が大きく活きてくる。例えば訪問販売の人たちは、馴染みのお客様の玄関先へ「こんにちは」と気軽に入っていって、しばらく世間話をして帰っていきます。過疎地の郵便局では一日に数通しか集配物がなくても、配達員が集落に点在する家々を「元気ですか、用事はないですか」と訪ねて回っています。

 モバイルデバイスやIoTといった話とは、まったく次元が違って聞こえるかもしれませんが、こうした日本的な情に基づいた人間関係やハイタッチなコミュニケーションを、VRMにも取り入れていこうと考えています。必要なサービスがすべて統合された、質の高いサービスが鍵を握るんですよ。

――人に優しいハイタッチなサービス?それは、つまり・・・。

 ご想像の通り、富士通が提唱している「ヒューマンセントリック・インテリジェントソサエティ」です。常に“人”を中心に考え抜くことで、お客様である企業は何を変革するのか、富士通はどんなことに貢献できるのかが見えてきます。それだけではなく、ヒューマンセントリックな考え方に則ってICTを活用することで、人々がより豊かに暮らし、経済が活性化されていく。そんな持続可能な社会を築いていくことを目指しています。

――「ヒューマンセントリック・インテリジェントソサエティ」は、単なるキャッチフレーズかと思っていました(笑)。そうではなく、ICTの進化がオムニチャネル・イノベーションを引き起こす。その中心には人間がいることを認識し、事業やサービスを創造するということですね。極めて大事な考え方だと思います。本日は有り難うございました。

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