リンクは2021年6月30日、レガシーシステムの延長サポートやシステムの脆弱性診断などを提供するサービス「ベアケア」を発表した。サポート切れOSの延長サポート、ハードウェアの延長保守、システムの脆弱性診断、セキュリティ製品の導入支援などのメニューを用意している。価格例（税別）として、Webシステム脆弱性診断「シンプル・システムスキャナー」の場合、2回診断で1FQDNあたり7万5000円。
リンクの「ベアケア」は、レガシーシステムの延長サポートやシステムの脆弱性診断などを提供するサービスである（図1）。メーカーサポートが終了してしまったOS（CentOS 6など）やサーバー/ネットワーク機器などに対する第三者保守サービス、Webシステムの脆弱性診断サービス、セキュリティ対策製品の導入・運用などのメニューを用意している。
図1：ベアケアの概要（出典：リンク）拡大画像表示
レガシーシステム/老朽化したシステムには、ハードウェア機器やOSのサポート切れによるシステム障害リスクやセキュリティリスクなど、多数のリスクが存在している。ベアケアを導入することで、システム刷新までの期間、既存システムの維持に関するリスクを軽減する。同時に、第三者保守を活用することでコスト削減を図ることができる。
「CentOS6 延長サポート」は、2020年11月30にサポートが終了したCentOS 6を、2024年6月30日まで延長サポートを提供する。1OSあたり月額6000円で利用できる。
「ハードウェア延長保守サービス」は、メーカー保守期間が終了した後に、データライブ（本社：東京都文京区）による第三者保守サービスを提供する。マルチベンダーのサーバー/ストレージ/ネットワーク機器に対応する。24時間365日体制のオンサイト保守から、センドバックのパーツ保守まで、ニーズに合わせた保守サービスを提供する。年額契約またはスポットサービスで利用できる。
「シンプル・システムスキャナー」は、ツールを使ってWebアプリケーションとネットワークの脆弱性を診断する。診断項目は35項目で、診断レポートを自動出力する。CAPCHAなどを用いていない基本認証であれば、認証付きページの脆弱性も診断できる。1FQDN（ドメイン名）につき、初回診断と脆弱性修正後の2度の診断を含めて7万5000円で利用できる。
「Webアプリケーション手動診断」は、ツールによる自動診断だけでなく、セキュリティエンジニアによる手動診断を実施する（図2）。ハッカーレベルのエンジニアが診断にあたるとしている。基本料金が10万円で、1画面あたり2万円。報告会は10万円。再診断は、基本料金が3万円で、1画面あたり1万円。また、「ネットワーク手動診断」は、IPアドレスあたり5万円で利用できる。
図2：「Webアプリケーション手動診断」の概要（出典：リンク）拡大画像表示
このほか、セキュリティ製品・サービスの導入・運用サービスを豊富に用意している。サーバーのOSが古くてTLS 1.2を導入できないケースでは「SSLプロキシサービス」（ドメインあたり月額6000円）を提供。古いOSに含まれるDNSサーバーの代わりに共用のDNSサービスを利用する「共用DNSサービス」（1ゾーンあたり、初期費用1万5000円、月額3000円）や、Webアプリケーションファイアウォール「攻撃遮断くん」の運用サービス（初期費用1万円、月額5万円）、「Trend Micro Cloud One Workload Security」を提供する「統合セキュリティサービス（C1WS）」（月額2万円から）などである。
