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日本IBM、z16メインフレームのLinux専用最上位モデル「LinuxONE Emperor 4」を発表

2022年9月15日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日本IBMは2022年9月14日、メインフレームのLinux専用モデル「IBM LinuxONE」の新版を発表した。IBM z16メインフレームをベースに開発した。まずはハイエンドモデルとして「IBM LinuxONE Emperor 4」を同年9月14日より出荷する。ミッドレンジおよびエントリーモデルは2023年上半期に出荷する予定。

 日本IBMの「IBM LinuxONE」は、Linuxを動作させる目的に特化したメインフレームである。メインフレームのハードウェアをそのまま流用しつつ、Linuxやオープンソースへの対応を強化している。LinuxONEで利用可能なLinuxやオープンソースは、既存のメインフレームでもそのまま動作する。

写真1:Linux専用メインフレームのハイエンドモデル「IBM LinuxONE Emperor 4」の外観(出典:日本IBM)
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 今回の「IBM LinuxONE Emperor 4」(写真1)は、ハイエンドモデルの新モデルに相当する。ハードウェアとして、メインフレームの現行機「IBM z16」を使っている(関連記事メインフレーム新製品「IBM z16」、オンチップAIアクセラレータでリアルタイム推論を可能に)。

 IBM LinuxONEのハイエンドモデルはこれまで、2015年の初代「LinuxONE Emperor」(z13ベース)から、「LinuxONE Emperor II」(z14ベース)、「LinuxONE III」(z15ベース)と、ベースとなるメインフレームのスペックや機能に準じる形で進化してきた。

 前モデル(LinuxONE III)と新モデル(IBM LinuxONE Emperor 4)を比べると、最大搭載コア数が190から200に増え、コア単体性能は11%程度向上した。また、AI推論用のアクセラレータをオンチップで搭載している。コンプライアンス/監査対応のための機能「Security and Compliance Center」により、監査対応を自動化できるようにした。

 日本IBMでは、Linux専用メインフレームの位置付けとして、x86サーバーを代替して集約することによる省電力効果などを挙げている。例えば、合計1万364コアで構成する192台のx86サーバーを5台のIBM LinuxONE Emperor 4システムに統合した場合、エネルギー消費量を75%、設置面積を50%削減したとしている。

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