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サイバートラスト、RHEL互換OS「AlmaLinux」のサポートを開始、AlmaLinuxの開発にも参加

2023年5月22日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

サイバートラストは2023年5月22日、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)クローンOS「AlmaLinux OS」のサポートサービスを開始すると発表した。同年6月1日から提供する。価格(税別)は、Standard サポート(仮称)がOSあたり年額8万4000円(9月30日までの期間限定価格は2万5200円)など。これにともない、同社でRHELクローンOS「MIRACLE LINUX」を開発していたエンジニアが、今後はAlmaLinuxの開発に参加する。MIRACLE LINUXのブランド名称は現行の「MIRACLE LINUX 9」で最後となる。

 サイバートラストは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)クローンOSの1つ「AlmaLinux OS」のサポートサービスを、2023年6月1日に開始する(図1)。AlmaLinuxのサポートサービスを提供する米CloudLinuxとの協業によって提供する。

図1:サイバートラストがAlmaLinuxの開発にかかわるスケジュール(出典:サイバートラスト)
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 なお、RHELクローンは、RHELのリリース後にRHELのソースコードをビルドして得られるLinuxディストリビューションであり、RHELと同様に安定して動作する。CentOSがRHELクローンのプロジェクトではなくなったことを受け、AlmaLinuxなど他のRHELクローンに移行する動きがある。

 サイバートラストは以前から、RHELクローンとして、CentOSおよびMIRACLE LINUXの有料サポートサービスを提供してきた。2021年には、それまで有料だったMIRACLE LINUXを無料化し、CentOS代替OSとして位置付けた。今回、別のRHELクローンとしてAlmaLinuxのサポートサービスを開始する形である(関連記事サイバートラスト、RHELクローン「MIRACLE LINUX 8.4」を無料化、サポートを別売に)。

 AlmaLinuxのサポートサービスは3種類用意した(表1)。基本サポートとなる「Standardサポート」(仮称)では、最長16年間にわたって脆弱性に対応し、日本語による障害解析や技術問い合わせ対応を提供する。上位版の1つ「ライブパッチサービス」(仮称)では、Standardサポートに加えて、OSを再起動せずにカーネルにパッチを適用する機能が使える。上位版の1つ「FIPS140-3 対応サービス」(仮称)では、Standardサポートに加えて、暗号モジュールのセキュリティ要件であるFIPS140-3に準拠する。

表1:AlmaLinuxのサポートサービス3種類の概要。米CloudLinuxとの協業によって提供する(出典:サイバートラスト)
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 サイバートラストは、AlmaLinuxの取り扱い開始にともない、AlmaLinuxの開発を推進している「AlmaLinux OS Foundation」に参加する。同社でMIRACLE LINUXを開発していたエンジニアが、今後はAlmaLinuxの開発に加わる。LinuxディストリビューションとしてのMIRACLE LINUXのブランド名称は、現行の「MIRACLE LINUX 9」で最後となる。

 同社のエンジニアは、次期メジャーバージョンとなるAlmaLinux 10から開発に加わる。これに先立ち、2023年4月からAlmaLinuxのバグ修正などで開発活動に加わっている。「RHELクローンの開発内容はクローンごとに似通っている。別々にRHELクローンを開発するよりも、共同で開発したほうが効率がよい」(同社)。

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