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2014年、流行りそうな言葉「モビリティ」〜「モバイル」と似て非なる理由

2013年12月17日(火)田口 潤(IT Leaders編集部)

海外のカンファレンスやニュースサイトなどで、ちらほら聞くようになった言葉が「モビリティ(Mobility)」です。「モバイル(Mobile)と何が違うのか、表現を変えただけでは?」──そう感じられるかもしれません。しかし結論を先に言えば、大きく異なる概念です。

モバイル、より具体的にはモバイルコンピューティングは、端末やデバイス、そこで稼働する業務アプリケーションを社外で使えるようにするための環境や取り組みを指します。デスクトップパソコンなど既存の非モバイル端末では社内でしかできなかった業務を、より便利に、どこでも行えるようにするための、ハードやソフトが主です。言い換えれば、主役は既存の業務スタイルや情報システムであり、それにモバイル機器をどう適合させるのか、というアプローチです。

これに対してモビリティは、モバイル機器や、それが使える環境の存在を前提にして、業務のあり方やITのあり方を抜本的に見直そうとするアプローチです。セキュリティの問題を棚上げして考えれば、「いつでもどこでも必要な業務をこなしたり、コミュニケーション/コラボレーションを実践できる環境は今や不可欠。モビリティは必然であり、社内に閉じていることの方がおかしい」という発想と言えます。

そうはいっても、「結局のところ、モバイルデバイスや、MDM(モバイルデバイス管理)などのセキュリティツールが必要なのは、モビリティもモバイルも同じでは?」という疑問が残るかもしれません。しかし繰り返しになりますが、既存の業務やシステムを便利にするのがモバイル。既存の業務やシステムをモバイルを前提にゼロベースで考え、必要に応じて作り変えるのがモビリティと捉えれば、その違いは決して小さくありません。

例えば、モビリティを企業レベルで実現するには、自社の事業や業務をどう変更するのが理想か、テレワークをサポートする人事制度や評価制度、勤務管理はどうするか、多様な端末への対応が必然であるとすればBYODも必須になるかなど、より包括的な取り組みが必要になります。ユーザーに近いデバイス周りの話ではなく、大きく言えば組織や指揮命令系統のあり方、働き方に絡んでくるんですね。情報セキュリティにしてもモバイルデバイスだけに留まらず、基幹業務レベルから見直さなければなりません。

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