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[オピニオン from CIO賢人倶楽部]

『失敗の本質』から学ぶ、実践的リーダーシップとは?

2015年5月14日(木)CIO賢人倶楽部

「CIO賢人倶楽部」は、企業における情報システムの取り込みの重要性に鑑みて、CIO(Chief Information Officer:最高情報責任者)同士の意見交換や知見を共有し相互に支援しているコミュニティです。IT Leadersは、その趣旨に賛同し、オブザーバとして参加しています。同倶楽部のメンバーによるリレーコラムの転載許可をいただきました。順次、ご紹介していきます。

 少し前の話だが、筆者は情報システム責任者として基幹システムの刷新を終え、ホッとしたのもつかの間、弊社のある赤字事業を1年間で黒字化する任を受けたことがある。この時、『失敗の本質』(野中郁次郎ほか著)という本を参考にし、事業の構造改革に取り組んだ。ここでは、その経験から得たリーダーシップについての、筆者なりの見解を紹介する。諸般の事情で事業名や数値などは伏せさせていただき、構造改革を実践した本質論を述べるにとどまることをお許しいただきたい。

 いきなり横道にそれるが、『失敗の本質』は大東亜戦争で実際に起きた6つの戦闘を研究し、敗退した要因を旧日本軍の戦略や組織面から分析しているビジネス書である。企業の経営者や事業リーダーの方々に読まれ続けているので、ご存じの方も多いと思う。本書が指摘する失敗の本質の要旨は以下のようなものである。

(1)環境変化に合わせて主体的に戦略や体制を改革できない硬直化した組織
(2)ゴール(目的)の不明確さと意思統一の不徹底
(3)戦力の漸次または分散投入
(4)結果に対する責任のあいまいさ、かつ失敗要因に対する組織学習の不在
(5)敵の戦力・戦略の過小評価と、成功体験からの自軍の過大評価

 ここで本題に戻ると、2011年9月、ある事業の構造的な赤字が発覚し、CEOから1年間で黒字化するよう任命を受けた筆者は、翌2012年に事業責任者に就任した。まず赤字の要因を事業損益やBIデーターから分析するとともに、お客様の声や社内外の関係者のヒアリングを実施した。その結果、責任体制の不明確さ、サービス品質の劣化、お客様の要望や時代の変化に対応したサービス進化や変革が不在など、数字の裏づけや数字には表れない問題の本質を再認識することができた。

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