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API管理がデジタルトランスフォーメーションに不可欠な理由

2017年2月16日(木)

デジタルの力でビジネスを進化させる「デジタルトランスフォーメーション(変革)」への取り組みが本格化する中で、注目が高まっている技術分野に「API管理」がある。Red Hatは、API管理ソリューションを提供する米3scaleを買収し、クラウド基盤やコンテナ技術に並ぶ重要技術として「Red Hat 3scale API Management Platform」を2017年1月27日から日本国内でも正式に提供を開始した。なぜAPI管理がデジタル変革に必要なのか。旧3scaleの創業者で、Red HatにおけるAPIインフラストラクチャのシニアディレクター&ヘッドに就いたスティーブン・ウィルモット氏が、その理由と成功に向けた取り組みなどについて語る。

米Red HatでAPIインフラストラクチャのシニアディレクター&ヘッドを務めるスティーブン・ウィルモット氏米Red HatでAPIインフラストラクチャのシニアディレクター&ヘッドを務めるスティーブン・ウィルモット氏

 「APIエコノミー」「API管理」といったキーワードを耳にする機会が増えている。それもエンタープライズITの領域においてである。これまでの状況について、API管理ソリューションを提供する3scaleの創業者で、買収に伴って現在は、Red Hatでは、「10年も前の2007年に3scaleを設立した当時は、APIに対して多くの企業の見方は懐疑的でした。バックエンドの基幹システムなどをパブリックなインターネットに接続しオープンにするなど『あり得ない』と考えられていたのです」と振り返る。

 API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)とは、あるシステムが持つデータや機能を外部から利用するソフトウェアの開発を可能にする命令や関数の集合体のことであり、決して新しい概念ではない。APIはアプリケーションとアプリケーションの“架け橋”の役割を担っており、アプリケーションの再利用性を高めるために重要な機能である。例えば、同様の業務アプリケーションが必要な際に、同じアプリケーションを改めて作るのではなく、既存のアプリケーションを利用することで、開発工数を軽減し情報の一元性やメンテナンス性を高められる。

 これは社内のシステムだけでなく社外向けのシステムでも同じだ。Webシステムの台頭に伴い、既存サービスを組み合わせたり自社サービスに組み込んだりするための活用が増えている。そこでのAPI管理は、このAPIを「いつ、誰が、どのように利用したのか、誰がアクセス可能なのか」をモニタリング・管理するための仕組みである(図1)。このAPI管理が、ビジネスの機動力や俊敏性を確保し競争力を高めるための重要な武器になってきた。

図1:API管理が構築するAPIエコノミー(経済圏)の概念図1:API管理が構築するAPIエコノミー(経済圏)の概念
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海外企業はAPI管理で顧客接点を拡大中

米Red HatでAPIインフラストラクチャのシニアディレクター&ヘッドを務めるスティーブン・ウィルモット氏

 最適なAPI管理により、どのようなデジタルトランスフォーメーションが可能になるのだろうか。Red Hat 3scale API Management Platformはこれまでに700社を超える企業が導入している。ウィルモット氏は「その導入理由は大きく6つのカテゴリーに分けられます」と話す。「モバイル&IoT(モノのインターネット)のビジネス活用」「カスタマーとのシステム連携・統合」「パートナーエコシステムの拡大」「コンテンツとトランザクションの両方に対応したアクセスチャネル」「自社が保有するデータのマネタイズ」「社内アプリケーション開発のアジリティ向上」といったビジネス上の課題解決である。

 例えば「Campbell’s」ブランドで知られる米国の大手食品メーカー、キャンベル・スープ・カンパニーは、APIによって自社のブランド価値を大きく高めている。同社は数年前から自社製品を使ったレシピや製品の栄養情報をWebサイトで提供してきた。これをAPIとして公開することで、「小売店や料理研究家などが同社のAPIを使って独自のサイトを立ち上げるようになり『Campbell’s』の情報が第3者経由でも、どんどん広がるようになっていったのです」(ウィルモット氏)。

 最近では、米Amazon.comが展開する音声認識機能を持つ家庭用スピーカー「Amazon Echo」に対応したAPIも提供。これにより、例えば「今夜の献立は何がいいかな?」とEchoに問いかければ、Echoが好みなどにも応対しながら、利用者にお勧めのレシピを検索し、調理手順も教えてくれるようになっている。

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