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安全性と可用性に徹底配慮、TISが品川区に開設したデータセンターを公開

2011年7月6日(水)

TISは2011年6月29日、4月に開設したデータセンター(DC)「GDC御殿山」を記者向けに公開した。同社としては10拠点めのDCで、都内では4拠点めとなる。緊急時に駆けつけられる利便性を考慮し、東京都品川区という好立地に位置する。最新型DCとしてどんな工夫が見られるのか。ポイント別に特徴を紹介しよう。

写真1 GDC御殿山の外観。周囲の景観に配慮し、DCらしからぬ外装を施したという
写真1 GDC御殿山の外観。周囲の景観に配慮し、DCらしからぬ外装を施したという

・DCの概要

GDC御殿山は地下2階、地上6階建ての免震ビルに3000ラックを収納する。延べ床面積は約2万平方メートル、サーバールームの面積は9000平方メートルで、「国内では最大規模となる」(IT基盤サービス第1事業部 IT基盤サービス第1営業部 主査 高村泰生氏)。

1階から5階までをサーバールームとして使用する。各フロアを3つのブロックに分け、1ブロックあたり約70から400弱のラックを収納。セキュリティ対策として、利用者は自社の機器を設置するフロア、ブロックにしか入室できない。

床荷重は1平方メートルあたり1.5トンとなる。「DCの中には床荷重が1トン以下で、ラックにサーバーをフル搭載できないこともある。1ラックにできるだけ多くのサーバーを集約できるよう床荷重に配慮した」(同氏)。

・電力の確保

東京電力から2系統を受電し、地中を配線することで断線などの被害に対処する。停電に備えてUPSも用意。停電時には約10分間、電力を供給してシステム停止を回避する。

48時間の連続稼働が可能な自家発電機も備える。停電と同時に45秒以内に自動起動し、UPSからの給電が途切れたら自家発電機に切り替わる。燃料の調達については、「業者と優先契約を締結しており、緊急時でも燃料を確保することができる」(同氏)。月に1度は自家発電機を試運転するほか、年に1度は実際に通電するようにして緊急時に備える。

・免震構造

2種類の免震装置を組み合わせて建物を支える。1つは「積層ゴムアイソレータ」と呼ぶゴム状の装置で、地震の力を吸収し、揺れを緩やかにするという。もう1つは「弾性すべり支承」と呼ぶ装置で、建物を支える支点が鏡面状の板に載っており、板を滑ることで揺れを低減する。「この構造を採用する建物は、東日本大震災による被害を受けてない」(同氏)という。

セキュリティ対策

ICカードと生体認証により入退室を管理する。生体認証は1度きりしか有効にならないため、再度訪れる際は、改めて登録し直す必要がある。なお、サーバーなどの機器を搬入する際は、有人により入室を管理する。

ラックにもカギを設け、機器へのアクセスを制限する。ラックごとに別々のカギを用いるため、他社のラックを開けることはできない。原則としてTISの従業員もラックを開けられないが、顧客からの要請を受けた場合に限り解錠できる。

環境への配慮

太陽光発電や自然光を取り入れ、電気使用量の削減に取り組む。LED照明を大量導入し、人感センサーを用いて人が不在の際は自動で消灯する仕組みを備える。また、夏や冬でも一定温度である地中熱を利用して空調効率を高めるほか、雨水を散布し、冷やした外気を建物内に取り入れて冷房機器の電力量を抑える工夫も盛り込む。

提供内容

ラック単位で提供するハウジングに加え、今秋からはクラウドサービスを同DCより提供する予定だ。同社は現在、大阪の「心斎橋gDC」と東京都江東区にある「東京第3センター」からクラウドサービスを提供するが、今後はGDC御殿山も含めて3拠点から提供場所を自由に選択できるようになるという。

なお、品川区に立地するため料金が割高なのではという懸念がある。これに対しては「サービスを大規模に展開するため、顧客あたりの単価は必ずしも高くならない。電気代などの維持費を徹底的に抑えたDCであり、都心から離れたDCと比べても十分競争力のある価格を提示できる」(同氏)。

写真2 まだラックが埋まってないサーバールームの様子。上部の照明はすべてLEDで、人を感知したエリアのみが部分的に点灯する
写真2 まだラックが埋まってないサーバールームの様子。上部の照明はすべてLEDで、人を感知したエリアのみが部分的に点灯する
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