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[プロセスマイニング コンファレンス 2019]

生産性改革に残された“ラストワンマイル”に「RPA×プロセスマイニング」で切り込む

2019年11月7日(木)

生産性向上に大きく寄与すると期待されるRPA。しかし、それは魔法の杖ではなく、どの業務に適用すれば効果を発揮できるかをしっかり見極めておくことが大切だ。2019年9月に都内で開催された「プロセスマイニングコンファレンス2019」(主催:インプレス IT Leaders)にRPAベンダー大手、UiPathの畠山宏樹氏が登壇。プロセスマイニングの活用も織り交ぜながら、実効的なアプローチについて解説した。

6つの代表的領域で「システム化のラストワンマイル」を解決

 RPA分野のリーディングカンパニーとして広く知られるUiPathは、世界各国で既に3700社、国内でも1200社への導入実績がある。中でも日本市場は戦略地域という位置付けだ。全てのインタフェース、カスタマーサポートは日本語に対応し、過去2年間の開発投資の40%は日本関連であることが、それを如実に物語っている。

 セッションの講師を務めた畠山宏樹氏(パートナーソリューション本部 コンサルタント)は冒頭でまずRPAの価値について言及。従業員がPCで日常的に行っている作業を自動化することで圧倒的な生産性を獲得するRPAには、「正確な処理」「高速な実施」「画面での操作の自動化」など数々の特徴を備えていることをあらためて整理した。

UiPath パートナーソリューション本部 コンサルタント畠山宏樹氏

 「近年、顧客対応の現場ひとつとっても様々な業務がなされシステムも複雑です。スタッフは日々忙しくしていますが、その“忙しさ”の元をたどるとシステム化できずに手作業で対処している“無数のラストワンマイル”に振り回されているケースは枚挙に暇がありません。それらを自動化し、より創造的な仕事に集中できるようにすることがRPAの真骨頂なのです」と畠山氏は会場に訴えた。

 RPAに任せることで効果を発揮する代表的な作業として畠山氏は次の6つのパターンを挙げた。いずれも、今なお人手で対応しているケースが散見され、スピードや品質の面で改善の余地を残しているもの、つまりはラストワンマイルの典型例である。

  • 集計・加工:内外からデータを収集・計算・加工し、アウトプット(レポートなど)の作成を代行する
  • 突合・判断:異なるインプット同士の情報を突合し、内容チェックを代行する
  • モニタリング:情報の確認やモニタリングを行い、判定ルールに基づき異常ケースを検知する
  • 入力代行:他部・他社からの情報連携を受けて、システムへの入力を代行する「入力代行
  • データベース補正:情報鮮度を高めるためのデータベースの補正、アップデートを代行する
  • 照会受付・回答:第三者からの問い合わせ照会を受けて必要情報を確認、回答する

ワークショップとプロセスマイニングで顧客の課題に対応

 もっとも、RPAは魔法の杖ではないし、常に自動化対象の業務が明確になっているとも限らない。ユーザーにしても、期待は寄せながらも具体的なアクションを起こそうという段になって二の足を踏みがちだ。「対象業務をどう絞り込むか」「ロボットをどう展開したらいいか」「推進体制をどう整えればいいか」──悩みや疑問が次々と湧いてくる。こうした声に応えるためにUiPathはプロジェクトを始めるにあたって大きくは2つのアプローチを提案している。

図1 UiPathが提唱する2つのアプローチの概要
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 1つめは、課題発掘型のディスカッションでロボットの活用機会を洗い出す「ワークショップ」だ。現状で手間ひまがかかり、ミスが発生したりボトルネックになったりしている作業にはどのようなものがあるかを実務担当者なども巻き込みながら話し合い、ロボットに代替させることで効果が見込めるかを整理していく。「ワークショップ型アプローチの事例としては、10名が参加して2時間で6ロボットの要件定義まで至ったケースや、20名が参加して1時間で2ロボットに相当する課題を発掘したケースなどがあります」(畠山氏)。

 2つめは、プロセスマイニング活用によるアプローチだ。専用のツールを使って作業の実態を可視化しロボットの活用機会を洗い出す。具体的には、セロニス(Celonis)のツールを活用して各種業務システムのログデータからプロセスを可視化。手戻り、繰り返し、作業工数などの観点から定量的な評価を加えることでロボット化すべき候補を選定していく。この時、自動化した場合の費用対効果(ROI)についても想定値を算出することが可能だ。

 「プロセスマイニング型アプローチには、大きく2つのポイントがあります。どういう業務がRPA化するのに向いているかを『客観的に』分析できること。RPA化した結果として、どのような効果があるかを『定量的に』測定できることです。後者については、RPA化した後に、再度プロセスマイニングを使用して、ロボット化の効果をより精緻に算出することができます」と畠山氏。

 このようにUiPathでは、顧客の実状やニーズに合わせ、一方では実績に基づいたノウハウに照らしながら、常に実効性を念頭に置いて導入の支援に当たっている。

セロニスとの協業でSAP EPRを対象としたプロセス分析も

 RPA導入に意欲的な企業の中には、その対象をERPパッケージで回している基幹業務にも拡げてムリ・ムダ・ムラを排除していきたいとする声も大きくなっている。もっとも、ERPともなると関連する業務範囲が広く、どこにどんな非効率が潜在しているのかが見通しにくいのが現実だ。ここ最近でにわかに注目されるようになったプロセスマイニングはこうした課題を解決する糸口になると期待されるが、まだ耳目に新しいことからハードルの高さを感じる向きもあるようだ。ここでUiPathが用意しているのが「RPAスカウトサービス」である。

 RPAスカウトサービスは、プロセスマイニングの手法を用いてSAP ERPのログデータから業務プロセスの実態を明らかにし、RPAの適用に向く業務を効率的に見つけることを支援するサービスだ。分析の過程では、CelonisのSAPアプリケーション向けプロセスマイニングサービス「SAP Process Mining by Celonis」を活用する。

図2 セロニスとの協業で展開する「PRAスカウトサービス」
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 「RPA化の対象業務の選定においては各部門へのヒアリングを足がかりにするのが一般的ですが、基幹業務ともなると関係者が多くてそれだけでかなりの時間を要します。また、ヒアリングした結果を評価するにも担当者の経験値に依存することから内容が定性的になったりバラツキが生じたりという問題も生じがち。RPAスカウトサービスならば、各作業の工数や所用時間、自動化率の期待値などを客観的に数値化できるので、RPAの導入効果が高い作業を速やかに抽出できるのです」(畠山氏)。

 生産労働人口が漸減する中、市場競争力や従業員モチベーションを高めていくために生産性の抜本的向上を図ることは日本企業にとって喫緊の課題だ。“ラストワンマイル”を突き詰めて手を打つ企業にこそスピードと品質が宿ることとなる。UiParhは、その取り組みに全方位で手厚く応えていく。


●お問い合わせ先

UiParh株式会社

問い合わせフォーム:https://www.uipath.com/ja/company/contact-us

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