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[プロセスマイニング コンファレンス 2019]

業務プロセスの変革サイクルを加速させる「Intelligent Business Cloud」の全貌

2019年11月11日(月)

プロセスマイニングのリーディングカンパニーとして広く知られる独Celonis。同社のAlexander Rinke氏(Co-Founder Co-CEO)が、2019年9月に都内で開催された「プロセスマイニング コンファレンス 2019」(主催:インプレス IT Leaders)に登壇。デモを交えながら同社ソリューションの特徴を解説すると共に、日本市場での戦略や期待を語った。

この3年で売上高は15億円から100億円に急成長

 2011年に創業して以来、プロセスマイニング市場の牽引役を担ってきたのがドイツに本社を構えるCelonisである。各種業務システムのログデータから、背後にある業務プロセスそのものを可視化する独自の技術力で頭角を現してきた。

 同社の共同創業者(Co-Founder)で共同最高経営責任者(Co-CEO)を務めるAlexander Rinke氏はセッションの冒頭、「最初の顧客だったSiemensの求めに応じ、当社は業務プロセスを可視化する『プロセスディスカバリー』を中核に、社内システムからデータを簡単に取得する『イベントコレクション』、AIも活用する『プロセスアナリティクス』からスタートし、読み取った“業務の癖“をもとに適正なワークフローを設計し実行する『プロセスエンハンスメント』の提供まで、業務改革のPDCAサイクルを一貫してサポートするまでにプロセスマイニング技術を拡張してきました」と強調。この総合力を強みに毎年100%以上の成長を遂げ、とりわけこの3年を見ると、従業員は65人から700人以上に、売上高は約15億円から100億円以上にまで規模を拡大させた。

独CelonisのAlexander Rinke氏(Co-Founder Co-CEO)

 そんなCelonisが掲げる事業目標は、「顧客、社員、取引先などすべての人に対し、業務プロセスを素晴らしい体験に変えること」だ。「そこで欠かせないのがプロセスマイニングによる、全社的な視点からの部署をまたいだビジネスプロセスの一貫した把握です。業種・業界を問わず、運転資金や顧客満足度、各種リードタイム、コストをはじめとする多様な課題の可視化と改善が可能になるのです」(Rinke氏)。

変革サイクル全体を加速させる

 Rinke氏はプロセスマイニングによる業務プロセスの改善の進め方について、Celonisが2018年よりグローバルで提供しているクラウド型プロセスマイニングサービス「Celonis Intelligent Business Cloud」を用いたデモンストレーションを披露した。対象業務は、調達プロセスである。

 まずは、業務プロセスの可視化だ。そこでのCelonisuの強みは、100万件以上に及ぶ大量な購入オーダーデータであっても瞬時に可視化し分析できる特許技術に裏打ちされたエンジンだ。本格的なエンタープライズ用途で他社の追随を許さないのは大容量データでも安定した処理が可能だからである。また、多くのグローバル企業との間で蓄積してきた経験により各業務プロセスについての知見と、各種システムとのデータ連携のためのコネクタ群も充実している。これらによってIntelligent Business Cloudでは、データの取り込みからプロセスの可視化までが簡単かつ円滑に行われる。デモでは実際に、購買依頼から発注先への入金までの正規プロセス以外にも、多くのイレギュラーな発注プロセスのパターンが存在していることが浮き彫りにされた。

 「可視化されたパターンを一つひとつ辿ることで例外処理の原因が何なのか、具体的には、必要な購入申請プロセスを経ていないことや、発注書の誤記であることが一目瞭然になるのです。前者は当然、コンプライアンス違反です。また、後者をドリルダウン分析することで、プロセス完了までが8日から17日にまで延び、それだけ機敏さのボトルネックになっていることが判ります」(Rinke氏)。

 改善策の検討を支援する機能として紹介したのが、予測型のAI分析手法によってプロセスの最適化を図る「アクションエンジン」だ。例外処理や手戻りが発生しないように、蓄積されパターン分析された業務プロセスデータに基づいて事前に業務担当者に適切な処理をアドバイスしたり、ERPなど他の業務システムとスムーズに連携実行して効率化を図るツールである。デモでは、頻繁に価格変更が生じるプロセスに対して、「マスターデータの誤り」が原因であることが示され、対応に向けた「マスターデータの修正処理」が行われた。

 一方で、一連のビジネスプロセスはいくつもの部署にまたがっているため、プロセス改善の成果は把握しにくい。そこで用意されているのが、改善効果をモニタリングして表示する「トランスフォーメーションセンター」だ。「この機能により、ビジネスプロセスの課題発見から改善だけでなく、エグゼクティブなどへの改善効果の説明も、ビジネス視点の具体的な数値を用いて行うことが可能となります。ひいては、プロセス変革の一連のサイクルが加速するわけです」とRinke氏は会場に訴えた(図1)。

図1 業務プロセスの変革サイクル全体を支援することに主眼を置く
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この4月から日本でも活動を本格化

 Intelligent Business Cloudで成果をあげる企業は既に多数ある。その1社であるUberでは、1日あたり2億ものサービスコールの対応業務を見直すことで1700万コールの対応品質、ひいては顧客満足度の向上に結び付けている。また、Siemensは販売管理での1000万ステップの手作業を削減し、約10億ドル分の効率化を達成したという。

 Celonisはプロセス変革の裾野をさらに広げるべく、Intelligent Business Cloudにまつわるトレーニングや共同開発、さらにコミュニティ、パートナーネットワークなど内外のエコシステムの形成にも注力する(図2)。その一環として日本法人を2018年12月に設立。サービス群の日本語対応も既に完了している。オンライントレーニングの日本語化についても、年末までには終える計画だ。

図2 テクノロジー一辺倒ではなくエコシステム形成にも知恵と工夫を注ぐ
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 「プロセスマイニングは“カイゼン”文化が根付く日本企業と特に親和性が高いと考えられます。Intelligent Business Cloudを活用することで、継続的なプロセス改善と、デジタルトランスフォーメーションを同時に進めることがグローバル企業の潮流になりつつあります。私たちは技術だけではなく、様々な知見・情報の提供やパートナー体制の構築などを通じて日本企業のご支援をしていく決意です」──。プロセスマイニングのグローバルの“雄”は、こうセッションを締めくくった。


●お問い合わせ先

Celonis株式会社

URL: https://www.celonis.com/
メールアドレス:info.japan@celonis.com
電話:03-6841-4143

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