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ヴイエムウェア、ストレージだけを拡張可能な分散ストレージ「vSAN Max」を発表

クラスタあたり最大24ノード(8.6PB)まで拡張可能

2023年9月5日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ヴイエムウェアは2023年9月5日、説明会を開き、米国ラスベガスで8月21日~24日(現地時間)に開催した年次イベント「VMware Explore 2023」での主な発表内容を紹介した。ハイライトの1つに、コンピュートリソースとは独立して、ストレージノードだけを拡張して大規模な分散ストレージプールを構成可能なvSANの新ライセンス「vSAN Max」がある。

 ヴイエムウェアは、米国ラスベガスで2023年8月21日~24日(現地時間)に開催した年次イベント「VMware Explore 2023」での主な発表内容を紹介した。

 ハイライトの1つに、vSANの新ライセンス「vSAN Max」がある。vSANは、VMware vSphereが司る仮想サーバー環境に組み込まれた、分散ストレージを構成するための基盤ソフトウェアである。個々のサーバーが内蔵するストレージを集約して仮想ストレージを構成する(関連記事ヴイエムウェア、サーバー仮想化/分散ストレージ基盤の新版「vSphere 8」「vSAN 8」を発表)。

図1:分散ストレージの新ライセンス「vSAN Max」の概要。コンピュートから独立してストレージノードを拡張できる(出典:ヴイエムウェア)
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 今回、vSANの新たな提供形態として、コンピュートリソースとは独立して分散ストレージのノードだけを拡張可能なライセンス「vSAN Max」を発表した。クラスタあたり最大24ノード(最大容量8.6PB)まで拡張可能で、大規模な分散ストレージプールを構成できる。AIの学習など大量データを扱うワークロードの処理に適する(図1)。

 vSAN Maxは、vSANの次期アップデート「vSAN 8 Update 2」で利用可能になる。通常のvSANはvSphereと同様にCPUコアベースのライセンスだが、vSAN Maxは、容量(TiB)ベースのライセンスを採用している。

Ariaの運用管理機能の一部をTanzuブランドに移行

 ヴイエムウェアは、ランサムウェア対策のDR(障害復旧)クラウドサービス「VMware Ransomware Recovery」の機能強化をアナウンスしている。ランサムウェアの被害を受けたワークロードをクラウド上で復旧させるサービスで、被害を受けていないバックアップデータを確認したうえで復旧処理を行う。

 今回、Ransomware Recoveryにリカバリ速度が向上するアップデートを施した。例えば、複数の仮想サーバー(VM)を同時にリカバリできるようにした。また、オンプレミス環境などのシステム復旧に時間がかかる場合、クラウド上で本番環境のシステムを実行できるようにした。また、Google Cloud上のVMware環境「Google Cloud VMware Engine」の仮想サーバーも保護対象に加えた。

 コンテナ運用プラットフォームの「VMware Tanzu」については、コンテナアプリケーションの開発・運用を司る既存の機能群に加えて、適切にクラウド環境を運用するための「Tanzu Intelligence Services」を提供する。同サービス群は、運用管理サービス群「VMware Aria」の一部機能(ガバナンス管理、クラウド移行、可視化など)をリブランド/リネームしてTanzuブランドに組み入れたものである(図2)。

図2:運用管理サービス群「VMware Aria」の一部機能を取り込んだ「VMware Tanzu」の全体像(出典:ヴイエムウェア)
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VMware / vSAN / 分散ストレージ / Tanzu

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