[河原潤のITストリーム]

Cisco ACIはSDNのメインストリームに駆け上がれるか:第43回

2014年5月13日(火)河原 潤(IT Leaders編集委員/データセンター完全ガイド編集長)

いくつかの陣営が形成され、対応製品が市場に揃い始めたSDN(Software Defined Networking)。現時点では「SDN=OpenFlow」のイメージが強いですが、SDNを実現するアプローチはもちろんそれだけではありません。今回はシスコシステムズが取り組むSDNアプローチ、Cisco Applicaiton Centric Infrastructure(Cisco ACI)に注目してみます。

「SDN=OpenFlow」という今の風潮

 SDN(Software Defined Networking)が次世代のネットワーク/ITインフラモデルとして注目を集めるようになって2年は経ったでしょうか。SDNの定義は、それを語る人や企業の立場によってかなり異なりますが、広義には「ネットワークの仕組みを抽象化(仮想化)し、プログラム可能なソフトウェアとして組織のネットワークを柔軟に構成・制御できるようにするためのアーキテクチャ」といったような説明がよくなされます。

 一方、狭義のSDNでは、ネットワークの経路制御(コントロールプレーン)とデータ転送(データプレーン)を分離するOpenFlowを用いたアプローチがよく知られ、市場に参入するプレーヤーもかなりの社数になりました。特に、OpenFlowがSDNの標準化団体である米Open Networking Foundation(ONF)のプロジェクトに加わってからは、「SDN=OpenFlow」とみなされることが多くなり、OpenFlow陣営/対応製品の社数や広がりが、SDNの市場成長を示す指標のように扱われるようにもなっています。

NFVとオーバーレイ型ネットワーク仮想化

 OpenFlow陣営の動きばかりが取り上げられがちですが、SDNを実現する他のアプローチについても陣営が形成され、それぞれに進展しています。主だったところでは、NFV(Network Functions Virtualization:ネットワーク機能の仮想化)やオーバーレイ型ネットワーク仮想化が、狭義のSDNに分類されるでしょう。

 NFVは、専用のハードウェアアプライアンスとして各種機能を提供する従来のネットワーク機器を、仮想化技術によってソフトウェア化して汎用サーバマシンに実装するというアプローチです。コントロールプレーンとデータプレーンの分離に主眼を置く狭義のSDNとは互いに補完し合う関係にあるとも言え(図1)、特に、自社データセンター内のネットワーク機器の老朽化やTCOの増大といった課題を解決していきたい大手通信事業者がNFVに期待を寄せています。

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
登録済みの方はこちら

IT Leaders 雑誌版、電子版をご購読の方、会員登録済みの方は下記ボタンよりログインして続きをお読みください

初めての方はこちら

IT Leaders 会員になると
会員限定公開の記事を読むことができます
IT Leadersのメルマガを購読できます

【次ページ】シスコ流SDN「Cisco ACI」が目指すところ
  • 1
  • 2
  • 3
バックナンバー
河原潤のITストリーム一覧へ
関連キーワード

SDN / データセンター / OpenFlow / NFV / Cisco / VMware

関連記事

Cisco ACIはSDNのメインストリームに駆け上がれるか:第43回いくつかの陣営が形成され、対応製品が市場に揃い始めたSDN(Software Defined Networking)。現時点では「SDN=OpenFlow」のイメージが強いですが、SDNを実現するアプローチはもちろんそれだけではありません。今回はシスコシステムズが取り組むSDNアプローチ、Cisco Applicaiton Centric Infrastructure(Cisco ACI)に注目してみます。

PAGE TOP