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顧客主体へシフトするビジネス 今こそ、真の「お客様本位」を

2009年12月9日(水)

商品や手続きのシンプルさと、応対の好感度が鍵 多くの機能を取り込んで複雑化した商品。電話番号の掲載がないWebサイト―。 企業は「お客様本位」をうたうが、現場では「企業本位」が静かに進行している。 今、多くの顧客が求めているのは、商品や手続きのシンプルさや応対の好感度である。 それを提供できるかどうかが、顧客主体へと本格的にシフトするビジネスでの成否を左右する。 散見される「お客様本位」の歪みと、真の「お客様本位」を実現するうえで情報システムが果たすべき役割を考察する。

筆者はかつて、こんな体験をしたことがある。父が亡くなった時のことだ。身の回りを整理していたら、ボロボロになった生命保険の証書が出てきたので、その保険会社に連絡をしようとホームページにアクセスした。ところが、驚いたことに電話番号がなかなか見つからない。「電話をして欲しくない」という企業本位のにおいがプンプンする(図1)。

図1 「お客様本位」ではなく、「企業本位」になっている色々なケース
図1 「お客様本位」ではなく、「企業本位」になっている色々なケース(図をクリックで拡大)

どうにか電話番号を探し出して、コールセンターに電話をしてみると、これが随分と待たされる。コストを抑えるためにオペレータの人数を絞っているようだ。ようやく電話がつながったとホッとしたのも束の間、電話口に出て対応してくれるのはお馴染みのIVR(音声自動応答装置)だ。

「○○のご用件の方は1を、△△のご用件の方は2を、××のご用件の方は…」と続き、肝心の死亡保険金に関する番号をなかなか教えてくれない。IVRから流れるメッセージを最後まで聞き、「その他のご用件の方は9」ということで「9」を選んだ。

どうにも釈然としない。「死亡保険金は生命保険の本筋なのに、『その他』とは…」という思いだ。恐らく、問い合わせ件数が多い内容順に、1からIVRのメニューを並べるのが妥当と考えてのことだろう。意図は分からなくはないが、そうした企業サイドの感覚と、顧客である契約者の感覚との間には確実にズレが生じている。そんなことを痛感させる体験だった。

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