[真のグローバルリーダーになるために]

【第6回】山下塾が教えるのは“考えて議論する”ための素養

2015年3月20日(金)海野 惠一(スウィングバイ代表取締役社長)

山下塾の木元塾頭は、日本ITCソリューション課長の佐々木に対し、真のグローバルリーダーの要件として、リベラルアーツの大切さを説いていた。例えば、ドイツのロシアに対する経済制裁の実態とアメリカの対応も、メリケル独首相とプーチン露大統領、およびオバマ米大統領の個人的な関係にまで突っ込まなければ把握できないとした。日米同盟についても、日本の立場だけでなく、米国や、あるいは東側の国々の立場からも見る必要がある。こうした背景を含めて理解し議論するためには、幅広い素養を身につけていなければならないという。

図1:日米同盟はすれ違っている図1:日米同盟はすれ違っている
拡大画像表示

 「1960年に結ばれた現在の日米安全保障条約も、50年以上が経った今、アメリカはこの同盟を昔のようには維持できない状況にあります。アメリカ国民にしても、今さら日本が“アジアの軍事防波堤”であるといった認識を持っている由もありません(図1)。一方、日本では、集団的自衛権の確立を政府が推し進めていますが、日米同盟にどう適用されるのかについて日本国民は、あまり関心を払っていませんよ。

図2:合同演習に参加できる人数ほどの自衛隊隊員しか英語が使えない図2:合同演習に参加できる人数ほどの自衛隊隊員しか英語が使えない
拡大画像表示

 自衛隊にしても、30万人の隊員のほとんどは英語ができません。日米合同演習に参加できる程度の人数しか英語を使えないのが現状です。そんな状況で、どうして集団的自衛権をかざして、日米で共同作戦を進められるのでしょう(図2)。

 日米安全保障条約は片務契約です。日本が有事の時はアメリカが日本を助けることになっています。尖閣諸島を中国軍が占拠した場合とかが該当します。しかし片務契約のため、アメリカがイスラム国に困っていても日本には手伝う義務はありません。ですから、アメリカの一般国民は、この日米同盟を支持していないのです。幾人かの議員が支えているわけですが、それでは、日米同盟自体は薄氷の上にあると言っても過言ではありません。

 そうした環境下において、我々がこの日米同盟をどう考えていくのかを認識していなければ、アメリカ人に対して、もしくはアジア諸国の人々に対して、日米関係を語ることはできないでしょうし、アジアの安全保障に対しても日本の役割は語れないのです。

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
登録済みの方はこちら

IT Leaders 雑誌版、電子版をご購読の方、会員登録済みの方は下記ボタンよりログインして続きをお読みください

初めての方はこちら

IT Leaders 会員になると
会員限定公開の記事を読むことができます
IT Leadersのメルマガを購読できます

【次ページ】日本の立場、西側諸国の考えから離れる必要がある
  • 1
  • 2
バックナンバー
真のグローバルリーダーになるために一覧へ
関連記事

【第6回】山下塾が教えるのは“考えて議論する”ための素養山下塾の木元塾頭は、日本ITCソリューション課長の佐々木に対し、真のグローバルリーダーの要件として、リベラルアーツの大切さを説いていた。例えば、ドイツのロシアに対する経済制裁の実態とアメリカの対応も、メリケル独首相とプーチン露大統領、およびオバマ米大統領の個人的な関係にまで突っ込まなければ把握できないとした。日米同盟についても、日本の立場だけでなく、米国や、あるいは東側の国々の立場からも見る必要がある。こうした背景を含めて理解し議論するためには、幅広い素養を身につけていなければならないという。

PAGE TOP