[憂国居士の国家IT戦略考]

乱立するIT戦略の比較

2010年9月8日(水)

民主党が政権交代を果たした昨夏の衆院選と違い、去る7月の参院選ではマニフェストがあまり注目されずに、管総理の消費税増税発言ばかりが目立ち、結果として与党が大敗した。今夏の猛暑で既に国民の多くが忘れてしまっているだろうが、実はこのマニフェスト、日本の将来を左右しかねない重要なIT政策が暗号のように埋め込まれているのだ。

民主党の政権政策Manifesto2010の「強い経済」にある、グリーン・イノベーション、ライフ・イノベーション、観光、クールジャパン、医療・介護などの新たな成長産業、人材育成、総合特区などがそれで、これらは暗示的に現在の国家IT戦略である「新たな情報通信技術戦略」(通称、新IT戦略、6月22日公表)の項目を示している。

せっかく新IT戦略を閣議決定したのに、それがマニフェストに明示的に入っていないのは、ITは難しいので国民に理解されないのではという民主党の思慮と、野党時代にはIT政策を掲げたことのない民主党の体質なのかもしれない。何しろ、この新IT戦略が策定されるまでに、民主党情報通信議連:「情報通信八策」、総務省:「原口ビジョンⅡ」、経済産業省:「情報経済革新戦略」と、3つの関連提言、政策が公表されている。

この乱立したIT政策・提言の経緯を理解し、内容を説明できる与党議員はかなり少ないだろう。説明できないものは、暗示的に埋め込む、とした結果が今回のマニフェストだったと思われる。それにしても、これらをどうにかとりまとめて新IT戦略とし、工程表まで仕上げた官僚の努力は大いに評価したい所だ。今回は彼らの努力の補足として、情報通信八策、原口ビジョン、情報経済革新戦略、そして新IT戦略の関係性を紹介したい。

■情報通信八策(民主党情報通信議連)

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