[株価から見るIT企業の強みと弱み]

オン・デマンドなど3つの領域での収益化が今後の成長のカギ【SAP】

2011年1月27日(木)

独SAPの株価が踊り場を迎えている。2010年10月26日に年初来高値38.7ユーロを付けた後は軟調に推移。著作権侵害をめぐってSAPがオラクルに賠償金を支払う点も嫌気され、11月29日には35.9ユーロとおよそ7%下落した。今後、同社の株価はどう推移するのか、業績を踏まえながら考えてみよう。

ERP以外にも裾野を広げるSAP

SAPはERPパッケージ最大手だが、図1から明らかなようにERPのライセンス売り上げは意外に小さい。ERPのサポート収入が半分近くを占めるほか、前期(09年12月期)は2008年に買収を完了したBusiness Objects(以下、BO)、今期は2010年5月に58億ドルで買収したSybaseの売り上げが加わっている。

図1 SAP  Non-IFRS セグメント別売上高推移(単位:百万ユーロ)
図1 SAP Non-IFRS セグメント別売上高推移(単位:百万ユーロ)

今後、SAPは買収によってどこまで裾野を広げるのか。共同CEOのジム・スナーベ氏は10年12月期第3四半期の決算説明会で、こう話している。「At SAP we are not consolidators, we are innovators(SAPは統合者ではない。イノベータだ)」。Sunを買収し、ハードからソフトまでを総合するライバルのオラクル=consolidatorsと異なり、SAPはソフトウェア技術でイノベーションを起こすという主張である。

その具体像として、SAPが最近強調しているのが、「オン・デマンド、オン・プレミス、オン・デバイス」の3つだ。

SAPの3つの成長戦略

オン・デマンドとはERPをSaaSとして提供する「Business ByDesign」の新バージョンのリリース(10年7月)。本誌12月号に解説があるが、マルチテナント対応、モバイルによるアクセスなどが旧バージョンから進化した点である。

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