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[2020年を見据えた「グローバル企業のIT戦略」]

【第8回】ITガバナンスのためのリスク管理

2014年6月2日(月)入江 宏志

2020年を見据えた「グローバル企業のIT戦略」を取り上げる本連載。IT戦略における日本と世界の差異を見極めるための観点として、第1回から第6回までは、クラウド・コンピューティングを中心にグローバルトレンドを見てきた。第7回からは、クラウド・コンピューティングに並ぶ、もう1つの重要キーワードである「GRC(Governance、Risk management、Compliance)」の観点から、グローバルトレンドを見ていく。今回は、リスクとその対策について考えてみたい。

 グローバル経営の基本は、リスク管理にあるとされる。リスクと混同しがちな言葉が「危機」だ。危機とは、すでに起こったトラブルである。これに対しリスクは、今後起こりうるものだ。このリスクを作り出す環境や原因が「ハザード」である。

日本人は「リスクが嫌い」?!

 危機とリスクが異なるように、危機管理とリスク管理では、図1に示すように、それぞれの目的が異なっている。危機管理は、起こってしまったトラブルの影響を最小化することで、リスク管理は、将来起こる可能性があるハザードの要因を取り除くことだ。

図1:危機管理とリスク管理では目的が異なる図1:危機管理とリスク管理では目的が異なる
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 両者は数年前までは混同されることが少なくなかった。だが2011年3月11日の東日本大震災以後は、危機管理やリスク管理の内容に触れる機会が増えたからか、基本的な認知はずいぶんと広がっている。

 しかし、日本でもグローバルでも、危機の認識に大きな違いはないが、リスクの認識は全く異なっている。日本でリスクといえば、危険な要素とだけに見なされがちであるが、グローバルでは背後に「機会(Opportunity)」があると解釈されることがある。

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