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「失敗学のすすめ」他2冊 (本田技研工業 新井 典之)

2008年10月23日(木)

仕事柄、目を通す技術解説書から、好きで読む小説まで、ジャンルを問わない乱読派です。オフィスに1冊、カバンに1冊、そしてベッドサイドに1冊。分野がまったく違う本を並行して読み進められるのが特技なんですよ。通勤には片道40分ほどかかりますが、その車中が一番集中して読めます。あと、たまに仕事が早く終わった時に立ち寄る喫茶店が実にいい。コーヒーと読みかけの本。もう至福のひとときですね。

失敗学のすすめ
失敗学のすすめ
畑村 洋太郎 著
講談社
ISBN:978-4062103466

今の自分の仕事に大きな影響を与えたという意味で、強く印象に残っている1冊を挙げるとなれば「失敗学のすすめ」(畑村洋太郎著)です。私が勤めるホンダのDNAって、一言で表せば「チャレンジ精神」。自動車の世界にとどまらず、エンジンまで自社開発したジェット機とか、二足歩行ロボットのASIMOとか、変わったところでは背丈を低くして風に倒れにくくする稲の研究とかね。カッコよく言うなら、挑戦を楽しむという本田宗一郎の信念が今も脈々と現場に息づいている。

ただ、人も組織も易きに流れるのが常だから、油断するとつい保守的になってしまうでしょ。チャレンジしなくなると会社は活性化しなくなり、そんなところから衰退が始まると思うんですよ。だからこそ必要となるのが「失敗を恐れずに挑戦する」という精神です。この本を読んで、強く再認識しました。

成功ではなく、失敗にこそ学ぶべきことがある。この主張は、実に本質を突いている。この本では、米国の吊り橋、タコマ橋の崩落といった歴史的な事故をはじめ、国内外の失敗事例が分析されているのですが、どの話にもつい引き込まれます。「失敗は成功のもと」って言うけれど、それがどう具現化されたかが、興味深く読めるんです。

一方で、人の怠慢が原因で起こる失敗もある。これは本当に最悪。ITの世界でも時々起こります。現場に緊張感がないからこそ、本来回避可能だったトラブルに直面してしまう。100パーセント完璧な情報システムなんて考えにくい。だからこそ様々なリスクを想定し、最善の手を打ちながら開発・運用に努めなきゃいけません。日々仕事をしながら、自分なりの「失敗学」も築いていかなきゃいけないのです。

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