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[株価から見るIT企業の強みと弱み]

本格回復には大胆なコスト削減が必要 [伊藤忠テクノソリューションズ(証券コード4739)]

2009年7月22日(水)

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)の株価は、3月を底値に回復しつつある。これは本格的なものだろうか? 結論から言えば、「本格回復には大胆なコスト削減が必要」と筆者は考えている。同社の抱える課題、戦略、財務動向について追ってみよう。

ビジネス環境の変化

CTCを取り巻くビジネス環境は大きく変化している。これを端的に示しているのが図1だ。2002年度と2008年度を比べた時の最大の違いは、サーバーやネットワーク、ストレージといったハードウェアの売上比率の低下である(02年度52.1%→08年度27.9%)。

ハードは利益率が低いので、メーカーではないCTCにすれば売上比率が低下した方が収益の上昇が見込める、とも考えられる。しかしCTCは、サン・マイクロシステムズ(以下、Sun)を中心としたハードウェアを総代理店として販売し(フロー)、その保守で数年間の継続課金(ストック)を得るという、“一粒で2度おいしい”ビジネスを展開してきたため、そうとは言い切れない。むしろハードウェアと継続課金の売上減少に対応できるビジネスモデルの再構築を迫られている。

図1 CTC単体形態別売上高推移(単位:%)
図1 CTC単体形態別売上高推移(単位:%)

CRCと合併、減益基調が続く

同社が、こうした状況に手をこまぬいていたわけではない。奥田陽一社長の「ビジネスモデルを変革せよ」という掛け声のもと、製品販売からサービス・ソフトウェア開発および運用ビジネスの拡大を指向。06年5月には、システム構築・運用に強いCRCソリューションズと合併した。これによりソフトウェア開発の売上比率は、17%(06年度)→22%(07年度)、運用を含めたサービスは32.8%(06年度)→37.9%と、ソフトウェア開発・サービスの売上比率を上昇させた。

しかし営業利益をみると、06年度の254.6億円(前年比+30.6%)をピークに、07年度250.1億円(同▲1.8%)、08年度216.8億円(同▲13.3%)、今期の会社計画は210億円(同▲3.2%)と、3期連続で減益の見通し。総括すれば、合併後、売上は増えて売上バランスも整いつつあるものの、その効果は利益として結実していないと言えるだろう。

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