[株価から見るIT企業の強みと弱み]

技術力の活用とコスト削減が今後のカギ[新日鉄ソリューションズ( 証券コード 2327)]

2009年10月26日(月)

新日鉄ソリューションズ(以下、NSSOL)の株価が堅調だ。今年2月の最安値962円を底に、直近では1600円台まで回復してきている。株価は業績を先取りすると言われるが、この株価の動きは同社の今後の業績を反映したものだろうか、さらには中長期的に同社の業績はどう推移するのだろうか。

新日鉄ソリューションズの強み

NSSOLの前身は、新日本製鐵(以下、新日鉄)が情報子会社として1980年に設立した、日鐵コンピュータシステムである。ユーザー系情報子会社の特徴は、一般に親会社への依存度の高さにあるが、NSSOLのそれは意外に低い。08年度の連結売上高1615億円のうち、新日鉄向けに提供しているシステム開発・保守・運用サービスは16.1%に過ぎない。

一方、新日鉄の情報子会社なので製造業向けのシステム開発がメインかというと、それも違う。業種別に見た時、最も売上比率が大きいのは製鉄でも製造業でもない金融業であり、売上高の14.9%を占める。畑違いの業種向けのシステム開発に参入できているのは、新日鉄向けシステム開発で培ったノウハウが、金融やサービスなど他業種に応用可能であるからだ。

具体的には、(1)製鉄システムで利用する科学技術計算と金融、特に銀行の市場予測、リスク管理、与信評価といった金融工学分野のノウハウに共通点があること、(2)製鉄と金融ともに瞬時に大量のデータを誤りなく処理・加工する必要があること、であり、これらの強みを活かして、同社は製鉄システムから金融・公共・サービスへと、幅広い分野に横展開している。

今後の成長戦略をどう描くか

上述の2つの強みはNSSOLだけが有する競争優位かといえば、そうとは言い切れない。例えば高速に大量のデータを扱うミッションクリティカル系のシステムに、NSSOLはオラクル社のデータベースをメインで利用している。同社とオラクルとの関係は1991年の戦略的提携契約に始まり、以来、オラクル製品の日本での販売代理店として最大級の売上高を誇っている。

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