[韓国ICT事情]

住民番号の収集禁止で大わらわ
大手は迅速に対応も、医療機関は混乱

2014年9月30日(火)李 東源

電子政府の推進などを筆頭にICT活用を積極的に進める韓国。現地メディアの報道から、韓国の官民の最新動向をピックアップして紹介します。

住民番号の収集禁止で大わらわ
大手は迅速に対応も、医療機関は混乱

──ファイナンシャルニュース 2014年8月6日

 韓国では全ての国民に対し、出生時にユニークな識別番号(住民番号)が付与される。それが住民登録や医療保険、年金、運転免許や自動車登録など、あらゆる行政サービスを利用する際のベースとなっている。例えば銀行では本人確認に住民番号が必須だし、ネット・サービスでも同様だ。マイナンバー制度が始まる前の日本と異なり、韓国では完全に定着している制度である。

 ところが8月6日から企業が住民番号を使えなくなった。大規模な個人情報流出事故が相次いだのを受けて、同日、個人情報保護法の改定案が施行され、住民番号の収集が禁止されたためだ。多くの企業は政府勧告が出た数年前から対応を進めてきたため大きな混乱は生じていないが、住民番号の代案が整っていない医療など、一部の業界では問題が生じている。

 大手企業は数年前から代替認証システムを導入するなど、住民番号の利用を停止する方策を採ってきた。サムスン電子は2011年から、LG電子は2013年に対応を終えている。両社とも本住民番号に代えて、携帯電話番号などを利用している。現代・起亜自動車グループも、2012年からホームページに住民番号を入れなくても会員加入を可能にした。本人確認は携帯電話番号やi-PINなどで行っている。ただし住民番号を全廃したわけではない。法令上、自動車の売買時には顧客の住民番号を収集できるため、社内運用の中央販売システムには保管している。

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